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Day Dream Traveler

 日々の出力を義務付けるための一手段。 もしくは、赤い幻想と青い現実のあいだを夢見がちに歩いて行く旅行者の記録。

オマメな感じで、1月9日から15日まで、
ペーパーベアーを
デザインフェスタギャラリーで
販売させていただける事になりました。
お時間ありましたら、遊びにいらしてください。
在廊のタイミングは、ツイッターにて
つぶやかせてもらいます。どうぞよろしく。


下記詳細


1/9(Sun) - 1/15(Sat)[ E:102 ]
Hand und Hand - クマ好き仲間の手仕事展

http://www.designfestagallery.com/submenu/contact/index.html
http://www.designfestagallery.com/program/details.php?id=1631


Day Dream Traveler



あんた、何者?

あなたはどなたかしら?

君、誰?


世の中の全てが、

君を理解しようと、

古今東西にある無数の
名前を用意する。


女?男?オカマ?オナベ?
ハイティーン?アラサー?団塊?
会社員?実業家?自由業?


けれど、そこに自分の
名前は見つからない。


パターンと組み合わせで
出来上がるどれも良く似た鋳型のなかに
結局、自分を流し込む。


俺はO型おひつじ座
少し焦げあるたい焼きさ、


足りないところはかさましで、
あふれたものはあきらめて、
うまく焼けたらお慰み。


やけ具合やら、焦げあとなんかで
個性なんぞを気取ってみても、、
どいつも、こいつも一匹100円。


それは、悪いことじゃない。
だってみんな、たい焼きだから。



本気で、たい焼きやめたいの?


じゃあ、まずは、
自分を良く見て御覧なさい、
ドロドロと形の取れないその体、
どうにかしてみて、ごらんなさいよ。


水気飛ばして、練りこんで、
自立できる硬さになりなよ。
話ができるのはそれからだって。


誰もほめてくれないよ。
生の生地なんて食べられないから。
自己満足のなせる業、
頑張ったってえらくはないよ。



個性が大事なんだっけ?
何入れたってかまわないよ、

あんこに、チーズに、クリームに、
コインや、おもちゃだって、
思いのままだよ。

好きに自分を作ればいいよ。
何でも好きにすればいい。


熱いオーブンでじっくり焼かれて、
自分の名前をようやく持てて、
お店にならんでみるけれど。
売れるかどうかは、わからない。


売れて何ぼの、この世の中で、


一押し!売れ筋!大繁盛?


棚の隅でカビ生えて、
売れてるたい焼きに逆恨み?


今までの、キャリアに未練なく、
も一度、小麦粉練ってみる?


みんながいろんなこと言うね。
100の成功を全てというよ。
10000の失敗作は
誰も教えちゃくれないよ。


ねぇ、ねぇ、僕は誰?ってその遊び
もう、そろそろ飽きてこない?


レシピなんかごまんとあるよ。
たい焼きだって悪くない。


僕は誰?って問う前に、
売れてなんぼのその前に、
食べてもらえて、なんぼだよ。


えっ、パスタが良かったの?
君の頼みなら、苦じゃないよ。
全部が初めてって訳じゃない。

何回失敗したかわかんないくらい、
小麦粉練り直すのはなれっこなんだ。




~~~~~~~~~~~~~~~~~

アオイ  さんの 尖った手口   

からInspireされました。

 僕の周りには、不思議なというか、

ちょっと変わった友達が多いのです。

やはり類は友を呼ぶのかもしれません。

今回は、そんな友達のお話です。

 その友達は、何かをやりたがっていたけど、

何をやって良いのかよく分からないでいました。

 僕が知る限り、一番はじめは、

料理学校の先生をしていました。

へ~人にものを教えられるなんて、

すごいな~と思っていたら、

いつのまにか料理学校をやめて、

パン屋さんになるべく、

パンの勉強を始めていたのです。

料理つながりで、そっちの方が

性に合ってたんだろうなと思っていたら、

こんどは、ガラス細工に目覚め、

吹きガラスに挑戦していました。

と思ったら、フランス料理店で、

ギャルソンをしながら、お金を貯めて

パティシエの勉強をはじめて、

そして今は飴細工をしています。

 今ここにあげた全ての事、

どれもがその友達の

やりたいことだと言ったら、

あなたはどう思うでしょうか?

 久しぶりに、その友達と

会う機械があったので、

お茶をしていると、開口一番、

元気な声で、本当にやりたいことが

見つかったんだ、といういつもの話。

今度は何屋さんだろうと、

思いながら聞き返すと、

僕の予想を超える不思議な

答えが返ってきました。

「わたしね、消えて無くなるぴかぴか光る

 柔らかいものを触りたかったの。」

なぞなぞみたいな、

その答えに戸惑いながら、

話を聴きいて読み解いていくうちに、

僕は彼女の想いの繋がりに、

びっくりしてまいました。

消えて無くなる耽美な感覚は

すべての料理に当てはまる。

パンは柔らかくこねられるけど、

キラキラ輝いていない。

ガラスはキラキラしてるけど

素手ではさわれない。

そして行き着いた先が飴細工。

なんと見事な結末でしょう。

 ふつう僕たちは、世の中の

色々なジャンル、カテゴリーの中から

自分にピッタリだと思うことを、

やりたいこととして選んでいきます。

しかし、その友達は、既製品の

洋服には満足いきませんでした。

きつい服も、かっこ悪い服も着たくない、

それで彼女は自分で

洋服を作ってしまったのです。

 前はその友達に会うとみんなが聞きました。

『ね~、いまなにしてんの?』

自分より遠回りしている彼女にちょっと心配そうに、

なかば、ふざけ半分で。

しかし、その質問をしていた僕たちの方が、

もっと遠回りをしていたのかもしれません。


俺は世界中を旅してきたんだ
探検家は言った。


私は、どれほどの年月、旅を続けて、
この大きさになったのだろう、
一粒の砂がそれに答えた。


人間がいる限り楽園なんてありはしない
哲学者が嘆いた。


私を見てくれるあなたがいるだけで
私はどれだけ幸せだろう
一輪の花がそれに答えた


世界をかいま見る
一粒の砂の中に


楽園をかいま見る
一輪の花の中に


結局、不思議なことなんてありはしないのさ
人形遣いは言った。


世界中の理が見つかっても、
それは、私が一人では動くことが
出来ないという理由にはならないわ。


膝の上のマリオネットがそれに答えた。


ねぇ、何であなたはそんなに答えを
必要としているの?


不可思議をかいま見る。



全ての答えの中に





そう(シンルー) さんの、詩へ返詩です。

http://ameblo.jp/sinlue/entry-10389735637.html#cbox

旅に理由なんていらない。
なんて、いえればカッコよいのだが、正直に言えば、
どうしてここにいるのか、自分でもうまく説明できないでいる。
今私がいるのは、フランス.ヴェズレー、丘の上にある小さな町だ、
スペインの巡礼の道、聖都サンティアゴ・デ.コンポステラへと続く出発地点になる。

たしかに、きっかけはあった。5年前のことだ。
亡くなった妻の遺品の整理の時に、本棚から、スペインのガイドブックが出てきた。
隠すように、隅のほうで、ブックカバーにくるまれたその本には、
ほかの本と違って、埃がかぶっていなかった。
サンチャゴ巡礼路の項目にだけ、付箋が貼ってあり、マーカーで印もついていた。
国内旅行ですら嫌がっていた妻は、私にスペイン旅行に行きたいなんて事は
一言も言わなかった。いや、私が言わせなかったのかもしれない。

定年を迎え、仕事が人生だった私には、何ものこっていなかった。
妻との時間は、仕事が終わってからゆっくりと、なんて、
今から考えれば、虫のいい話だったと思う。
あたりまえに、当たり前のことが毎日続くと信じていると、
小さな幸せはなかなか見えてこないものなのだ、と、実感できたのはごく最近だ。
私の場合は、立ち止まって初めて、足元にある咲く小さな花に気づくことができた。
『じゃあ、いってくる。』
毎日こちらに笑顔を見せてくれる仏壇の中の小さな花に、
会社へ出勤の時よりは少し機嫌よく挨拶して、私は日本を発ったのだった。

さすがにスーツは持ってこなかったが、ほぼ出張と同じ荷物をかかえて、
路頭に迷う。険しいピレネー山脈を越え、
スペイン北西端の聖地まで全行程1500km。
もう少しガイドブックを読んで、ちゃんと準備してからくるべきだった。
情報収集もかねて、巡礼者用の宿舎であるというアルベルゲに飛び込むと、
恰幅のいい、ここの主人と思しき人がすぐさま声をかけてきた。
「アンタ、スペイン語か英語は話せるのか?」
スペイン語と英語で同じ質問をされて、英語で答えると、
にっこり笑って私の肩をたたきながら、主人は備え付けのカウンターに座らせた。

まずはこいつだ、と、手帳と貝殻を渡される。
「巡礼者手帖(クレデンシャル)と、聖ヤコブの貝(コキーユ・サン・ジャック)
 は、巡礼者証明書、とすぐに巡礼者だってわかるバッチみたいなもんだ、
 貝殻のほうはザックにでもぶら下げとくといい。」
「どうも、ありがとう、右も左もわからなかったので助かります。
 ところで、今日の寝床を確保したいのですが、」
といいかけたところで、大きな顔をぎゅっと近づけて、私の目の奥を覗き込んで
「あんた、自分がどうしてここにいるかわかってないだろ。」
いきなり図星を突かれて動揺を隠せない私の肩をパンパンとたたきながら、
豪快に笑うと、主人はさっきまでとは違う落ち着きのある声で話し始めた。
「みんなが、同じ出発点から同じ目的地、聖都サンティアゴに、
 向かっているように見えるが、実はそうじゃない。これから歩くカミーノ(道)は
 今までのあんたのカミーノとつながっているんだ。
 これからの旅でお前さんが出会う人たちだってそうだ。
 それぞれがいろんなものを抱えながら、たまたまこの広い道、巡礼路、に
 集まって来ているようなもんなんだ。
 あんたが苦労して歩いてきた道で、つまづいているやつがいたら、
 手を差し伸べてやれ。
 あんたが、どうしてここに来たのかを知っているやつがいたら教えてもらえ。
  巡礼が終われば道はなくなる。でも、本当はそうじゃない。
 巡礼で一緒に旅をした仲間ともう少し旅を続けたっていい。
 自分の道に戻ってはるか頂を目指したっていい。
 あんたの道は、この先も、ずっと続いていく、歩みを止めない限りずっと、
 それがエル.カミーノ・デ・サンティアゴだ。
  わかんないって事は、いいことだ。あんたの旅は、きっといい旅になる。」
話のうわべは理解できたように思う、ただ、本当に理解できるのは、
きっと巡礼の旅がおわってからなのだろう。

そんな話とは別に、気になったことがあったので、私は主人に尋ねた。
「なんで、私の顔を覗き込んだだけで、「どうしてここにいるのか分からない」
 ことが分かったんですか。」
「年に一人くらいやってくるんだよ。昔の俺みたいな顔したやつが。」
そういって、照れ笑いを浮かべたところで、主人はあっ、と息を呑んだ。
「おい、あんた、ちゃんと身内にはここに来るって連絡してきたんだろうな?」

「なほみか、おれだ。」
「テーブルの上の書置きだけで、スペイン旅行ってどういうことよ、
 あの家はもう、おとうさんしかいないんだからね!」
「すまん。」
「すまんじゃないわよ、危うく捜索願出すところだったじゃないの!
 で、今どこにいるの!」
「今、フランス.ヴェズレーというところだ明日からサンティアゴ巡礼に行ってくる。」
 えっ、という声の後で、娘のトーンが急に穏やかになった。
 「知らなかったのは俺だけみたいだな。」
「ふふふ、さあね、どうかしら。おとうさん、もう年なんだから、
 あんまり無理しちゃだめよ。」
「ああ、わかってる、心配かけてすまなかった。」
電話を切って、私は部屋にむかった。明日は早い、もう、寝よう。
私のカミーノはまだ始まったばかりだ。

おわり

参考HP
http://a-stmp.hp.infoseek.co.jp/newCompstla.htm