一ヶ月経った
一ヶ月前の今日の夜9時
日本の原発すべてが止まっている中
大飯原発3号機が
再び
動き始めた
やがて臨界を
迎えた

大飯に行ったのは
6月12日
日にちはすぎてゆく
時間は流れている

ここ数日
落ち着かない気分でいたら
どうやら”私”が戻ってきたようだ

久しぶりに
自分に会った
ワガママさは健在のようで
カチンとくる感覚を久しぶりに味わっている

もう
会えないのかと思っていたよ
……はぁ?って顔で笑ってる
ああ、私だ、間違いなく、私だ……(笑)
東京が性に合ってると思っている

自分の意志で動くのが好きで
だけどものすごく甘えたかったりもして
常にどこかで”父親”的なものを求めてる
強制されるのが大嫌いで
反射的に反発する
冷静じゃない感情は苦手だし
客観視できない瞬間は急いで冷ます

私だ、私だ……

私と同時に
もう戻れないだろうし戻らなくてもいいやと思っていた日常も
当たり前の顔してここにある

夢から醒めた
のかもしれない

夢と現実がようやく融合しようとしている
のかもしれない

しばらく離れてあったものは
まったく前と同じではないのでしょう
いまは懐かしさに戸惑ったり喜んだりしているけれど
きっと
このあたりから始まってゆくのでしょう

溺れないように
忘れちゃわないように

私は
私を取り戻し
自分で考えて自分で感じて………

どうしたってやっぱり甘えたい気持ち
そこはすごく
必要なもの

いまの私には
決断力が見当たらない
そのときになったら
またどっかから出てきてくれるのかな

いまはまだきっと
決断するときではないのでしょう

いまはようやく冷静な目で
確かめたり
改めたり
首を傾げたり
笑ったり
感じたりしながら
ちゃんと話したりする時間
きっとここのところずっと待っていた
静かで大切な時間なのでしょう

宵闇の空に浮かんでいた月は
満月になり
新月を過ぎ
明日また満ちる

空に月がきれい

あのときの
空みたいに

私は変わって私は変わらず
空は変わって空は変わらず
月はまた巡り
空に月がきれい



夢から覚めるような瞬間があった
妙に縁取りの濃い現実が見えた


去年の3月11日以来、
これが夢だったらいいのに
すべては夢で目が覚めたら原発の爆発していない世の中に戻っている
きっとそう
そうに違いない
そうであってほしい…
何度も思っていた

いつからか
これは現実で
夢なんかじゃないし
もう二度と
2011年3月11日以前の日本には戻れない
受け入れて
認めた
これがいまの現実なのだ


そして夢はやってきた
魔法みたいに私をくるんで
不思議な感覚へつれていく

このままで
このままで…
ずっとこのままで夢は夢のままで…

だけどやっぱり夢は醒めて
目の前にはやたら縁取りの濃い現実

夢の中で私は飛べたし
夢の中で私は溶け合った

並行してあるものは
並行してあるもの

もしいよいよ私の足が地面に着くときがくるのなら
それはそれでそのときなのでしょう
怖くたって不安だって
そのときはそのときなのだから
きっと私はどうにか受け入れ立ち上がってゆくのでしょう

新しい扉はいつだって未知で
ひとりでノックしてドアノブ回して開けるのは
怖い

けれどきっとその先に
私の知らない広がる世界が広がって
少し違った新しい私は歩いてゆくのでしょう

新しい人と
手を取り合って
新しい人と
目を見交わし微笑みあって

激流なのかさざ波なのかわからない
静かに流れに身を委ねるのみ
落ち着かない日々の合間に
「そんな過激なこと、私、できなーい」
とか言われたり
「またどこか行ってたの? こんどは何してきたの?」
なんて(どこにも行ってないのに)訊かれたり
私も好きなこと言ったりしたりしつつ
うっ…と思わず思ったりもしながら
それでもだんだん
たいして気にならなくなってきていたりして
いまの日常は
きっとそれまでとはちょっと違うところにあるみたい

やっぱり心開くのは
共にいた人といるときだったりもして

たとえば高江に知人がいて
いますぐ飛んでいきたいけれど
いますぐ飛んではいけなくて
いけるものならいってるのはわかっているから
敢えて説明する必要なんてなかったりもする

岩国にオスプレイを運んできた船は
私の頭を横殴りにした
巨大すぎる、力
対するは
生身の人間
ゴムボート

何も知らずに過ごしていた日常はどこかへまぎれ
私はいまの日常にいる

だから声を聴くと心底ほぐれるし
ことばの外にあるものこそ伝わってきて
私はちょっと違うところに
いる

iPhoneのコードが
気がついたら誰かのものと入れ替わってたみたいに
気がついたら私は
ちょっと違うところに
いる