オマタかおる/鈴木由美子
「白鳥麗子でございます」がドラマ化され一躍有名になった
鈴木由美子さんが青年誌に連載したある意味問題作。
もうタイトルからして凄いけど、中身ももうこれでもかと
ギャグの連発です。
主人公は世良かおるさん。
鈴木由美子作品の主人公って大抵美人だけど
変人というパターンがメチャメチャ多いと思うんですが
彼女もそうです。
かおるさんは9頭身で美人で仕事もデパートの案内係。
だけど「不幸大好き」なんです。
不幸な自分が当たり前だから、綺麗な外見もとんでもなく
ドブスだと思っているし、またそれ口に出すから
当然女性たちに「イヤミかよっ」と反感もたれる。
でもそんなのかおるさんには有難いことなのかも。
そんな彼女が恋をしてしまったのは、のっぺりして
お世辞にも格好いいとは思えない小俣(おまた)君。
初めて彼と強引に?お茶する時名前を聞いてショックを受ける
かおるさん・・・。(付き合ってもいないのだよ・・まだ。)
私と彼が結婚したら私の名前は・・おまたかおる~~~!!!
そしてお約束の「なんて私ってば不幸なのぅぅぅ」に続きます。
そんな彼女だけど可愛い所もあるという事で付き合う事に
なるんだけど、小俣君の受難の日々は続きます。
なにせ世良家全員が不幸大好きだったから。
そしてとにかく激しいのです。
茶柱が立ってなかったらこの世の終わりとばかりに絶叫。
帰宅してスリッパを履いた時、左右逆だったら、また出て
行ってしまったり、駅で購入した切符の番号が例えば
「94」とかだと「苦しんで死ぬ」と解釈して何度もいい
番号が出るまで券売機の前に陣取ってしまったり。
もう白鳥麗子のような勢いの下ネタ激しい版ってとこです。
実はかなりかなり久しぶりに読んだのですが、今読んでも
何度吹き出してしまったことか。
しかし鈴木由美子さんも良くこれだけネタ集めたなあ。
良くない食べ合わせなど勉強になりました(笑)。
ついでに知り合いの友達の話ですが、カヨちゃんって子が
いたそうです。そのカヨちゃんが結婚したのは大場さん。
ごく普通の名前だったのが・・・おおばかよ。
結婚して苗字が変わるというのは平松愛里もオトメの
幸せな夢として歌で表現してましたが、こんな悲劇も
産むのですね。。私も変な名前になっちまったし。
オオバカヨまでは行きませんが。