大和和紀さんの世界~紅緒とお卯野
多いなと思うのは、この「はいからさんが通る」と
「ヨコハマ物語」です。
同じ作者ではあるものの、絵もストーリーも両極端な
この2作品。それぞれ違った魅力があり、どちらも大切な
作品になっています。
さて、「はいからさんが通る」は大正時代の設定で
主人公はとても元気で明るい紅緒さん。
彼女はかなりの苦労をしています。
あの明るさと破天荒さで思わず忘れかけてしまいそうに
なりますが・・。
だって顔も名前もついさっきまで知らなかった男を
いきなり婚約者だと紹介され、やっとその人の良さが
わかってきて気持ちに変化が芽生え始めたと思ったら
日露戦争勃発で、軍人である婚約者は戦地へ。
しかもその原因が自分が酒を飲んで暴れたせい。
更には婚約者が戦死したと聞き、お先真っ暗。
なのに決してへこたれない。
入籍はしてないものの、ここの嫁ですからと
婚約者の祖父母の生活を助けるために、仕事を
探す。普通なら実家に帰るでしょう。
更に更に戦死したはずの婚約者は生きていた。
・・が、記憶喪失でロシア人の婚約者までいるという。
そんな状況、耐える事が出来ます?私は無理かも。
・・・と、明るいラブ・コメディのようで、描き方によっては
とことん暗い設定をも明るく変えてしまう紅緒さんって
凄いと思う。
と、共にこの設定を思い切りシリアスにアレンジしたと
すると悲しい大正の女物語の出来上がり。
そういうのも呼んでみたいけど・・・良かった。主人公が
紅緒さんで。
「ヨコハマ物語の方は主人公は万里子とお卯野の2人です。
この2人も幸せになるまでにはそれぞれ苦労をします。
好きな男性は、自分の主であり親友でもある万里子の事が
好きだとわかり、想いを海の中で封じ込めたお卯野。
好きな男性と両想いであったのに、家の為に大嫌いな
男の元に嫁がされる万里子。
この2人には紅緒のような明るさ、破天荒さはないけれど、
紅緒同様、内に秘めたパワーは物凄い。
特にお卯野。
一見激しくて薔薇のような気高い万里子に比べて
おとなしそうで我慢強い印象のある彼女だけど、行動力も
強さも万里子より上じゃないかと思うようになりました。
なんといっても明治の世で好きな男性のもとへと
アメリカまで行ってしまうのですから。
更に彼はアメリカの東から西へと移っていて、それを
自力で追いかけるのですから。なんて強い。
紅緒も婚約者らしき人物がいると聞けば、その人が
本当に婚約者という確証もないのに、お供を連れて速攻で
満州へと渡ります。思い立ったら即行動タイプなのですね。
結局その人は婚約者の部下で、本人ではなかったのですが
それでもへこたれません。
実はお卯野の原型は紅緒さんじゃないかなと思うのです。
正反対のタイプのように見えて、だけど強さと行動力は
並みじゃないところがとても似ていると思います。
そういえば一途な所も似てますね。
もしお卯野がはいからさんの主人公だったら、酒乱には
ならないでしょうが、やっぱり同じような事をするんじゃ
ないでしょうか。
逆に紅緒がヨコハマ物語の主人公だったら・・・
やはりアメリカ横断くらいしてそう。
案外万里子とも仲良く出来そう。
だけど子供時代にマストに上るのは万里子・・じゃなく
2人とも・・だったりして。
それでも竜助さんは万里子を選びそうだけど。
2人が入れ替わったそれぞれの作品も読んでみたいです。
どのようなお話になるんでしょうね。
乱文失礼しました。

