夢の子供/波津彬子
なんかジーンときてしまったので、これだけ独立。
とてもとても不思議な話です。
子供が死んでしまい、それによって奥さんも精神に病が
生じて長い事入院しているというランドルフが、亡くなった
叔父の家を訪ねるところから始まります。
そこには残された少年と2匹の猫がいました。
その少年は身内でもなく、叔父が引き取った子供でした。
少年の名前は「ジェレミー」
どことなく不思議な雰囲気を持っています。
子供はランドルフに言います。
「ミスタの子供にしてもらえるの?」
ミスターではなく、「ミスタ」です。
そんなちょっとした言葉もどことなく繊細に
ミステリアスに感じさせられてしまいました。
第一「ミスター」だと長島さん思い出してしまうところでした。
ああ。雰囲気、ぶち壊し。
子供は夜、猫たちに囲まれて眠ります。
そして「こわい夢を見た」と泣きながら目を覚まします。
同じく怖い夢を見て目をさましたランドルフに
「レヴィおじさんは、夢の子供を捜していたんだよ。
ミスタも夢の子供を捜している人だったら良かったのに」
と、不思議なことを言うのです。
当然ランドルフは亡くなった息子のことを思い出します。
そこから始まるランドルフと子供と猫たちの生活が
楽しげでもあり、絵柄のせいか儚げでもあり、
不思議な感じがします。
そして悪夢と少年の正体とは・・・。
たった52ページの作品だと気付いた時、夢から醒めた
感覚に陥っていました。
続編を読みたいのですが、ないのでしょうか?
