【あらすじ】
大学生の私(藍)は雨音で眼をさました、最初に携帯電話の日付を確認する。
十一月七日の水曜日、また同じ日をくりかえすのだ。
最初は、自分が今、何回目のくりかえしているのかを数えていた、
だけど、すぐにやめてしまった。
記録をのこすことができないから、自分の記憶を疑えば、確認することができないからだ。
学校の授業などには出ず、ふらふらしていることが多くなった。
ギャンブルをやっても、無茶な買い物をしてもよかった。
最初は買い物をよくやった、しかし、買ったばかりのお気に入りのコートもCDも、
翌日にはなくなっている、どんなものも夜までしか所有できなかった。
ある晩、「林檎屋」というカフェバーで一人で飲んだ。
私は幸運だと思った、身体の調子が悪い日でなくてよかった、二日酔いの日でなくてよかった、
親の葬式の日でなくてよかったと。
でも、クリスマスも、正月も、新学期も、春も、初夏の風も、もう来ない。
そんなことを考えていると、眼からぽろぽろと涙がこぼれた。
大きな転機が訪れた。
たぶん、繰り返しが二十五回か、六回目の頃、大学構内のベンチで本を読んでいた時、
「隣いいですか」と声をかけられた。
青年が立っていて、面識のないひとだった。
今までこのベンチに座っていて、声をかけられることはなかった。
これはある事実を意味していた。
隣にすわった青年は言う、
「ぼくは、君の仲間だよ」と。
何故、藍たちは同じ日を繰り返すのか?
何故、同じ日を繰り返す仲間が、突然にいなくなるのか?
禍々しい白く異形の存在「北風伯爵」とは何者なのか?
ある時、事件がおこり、繰り返す仲間の間に亀裂ができてしまうのでした。
【感想】
読み終わつた後、言葉にするのは難しいのですが、何かが心に引っかかる物語でした。
短いお話ですので、皆さんにもぜひ読んでいただき、感想を教えていただけると幸いです。

