訓練
前回の記事は「左手」ということで、
筋肉反射で人の感情を読み取る技術を
身につけた原体験として
鍼灸師時代の話を紹介しました。
鍼灸師として患者さんに鍼を打つ時には、
鍼を刺す刺して(右手)よりも
患者さんの皮膚に接して反応を見る
患者さんの皮膚に接触して微妙な圧を
加えながら鍼を打った瞬間の患者さんの反応を
読み取るわけです。
鍼を打つということは異物を体に刺入するわけですから
長年、鍼治療に親しんだ患者さんでも無意識レベルでは
恐怖や不安という感情があります。
それが左手の皮膚感覚を通して
私に伝わってくるわけです。
今にして思えば、当初は左手の押し手を通して伝わる感覚とは
患者さんがビクッとする感じ・皮膚がピクッと反応、
要するに、患者さんが痛みを感じているかどうかということ
だったと思います。
人によっては鍼を打つたびに、体がピクッと反応して
(特にこれは鍼治療を初めて受ける人に多かったのですが)
体が鍼を怖がっているような印象を受けたことが多々あります。
言い換えれば、
①鍼を打つ前
②打った瞬間
③打った後
の患者さんの皮膚と筋肉の状態を
左手を通して感じていたわけです。
恐怖や不安で筋肉が硬くなっている状態の
元には患者さんの感情があります。
当時の私はひたすら患者さんが鍼に対して
恐怖感や拒否感がないかに
フォーカスしていました。
それはすなわち患者さんの恐怖や不安という
感情にフォーカスしていたことになります。
私は知らず知らずのうちに
他者の感情を感じ取る訓練
をしていたということになります。
これが後年、非常に大きい意味を持つようになりました。


