モルトファンが飲むべき
マンサニーリャ・シェリー

ニッカ余市&宮城峡の新シリーズが
マンサニーリャ/マンサニージャ
ウッド・フィニッシュということで
話題になっておりますが

マンサニーリャって何?

シェリーと比較するとしたら
何を飲んだらいいの?

そんなご質問が多数。

まずマンサニーリャですが
スペルはManzanillaと書き
マンサニーリャ
マンサニージャ
マンサニーヤ
と呼んでどれも正解。

次の何か?と言うと
ドライ・シェリー酒の一種

大枠はティオ・ぺぺの仲間で
細かく言うとティオ・ぺぺの様な
フィノとは違うマンサニージャというタイプ

産地はスペイン南西部
サンルーカルという場所のみ

原料はパロミノ白葡萄100%
アルコール酵母+産膜性酵母
最低2年、通常約5年熟成
100%アメリカン・オーク樽熟成

俗に海沿いなので塩味があると言われるが
塩っ気のあるのは
サンルーカルの5地域の内2地域と言われる

さて、ウイスキーの方ですが
マンサニーヤ・ウッド/カスクは
そんなにレアか?というと

歴史的には過去にもあったはずで
表記が無かったか、
オフィシャルの場合
バッティングされていた可能性大。

某有名モルト研究家の意見では
オフィシャルでシェリー樽がウリの蒸留所は
色が出ないシェリー樽熟成品は
ボトラーズに出されること多数だったそう。

次に今回のニッカについてどう思うか?

ウイスキーとしての賛否両論はパスするが
マンサニーヤ感があるのか?に関しては

余市は感じられるが
宮城峡はマンサニーヤ樽というより
いわゆるシェリー樽という印象。

それを踏まえて
マンサニーヤ・シェリーを飲んでみたい!
という方にオススメしたいのが
マンサニーヤの中でも
エン・ラマと呼ばれる無濾過商品

現行の買いやすいマンサニーヤは
チル・フィルターをかけていて
マンサニーヤ・ウッドの印象は拾えません。

なので上部写真のいずれかを見つけて
是非飲んでみて下さい!!

・ラ・ゴヤ・マンサニージャ・エン・ラマ
・ラ・ヒターナ・マンサニージャ・エン・ラマ
・ルスタウ・マンサニージャ・エン・ラマ
・ゴヤXL・マンサニージャ・エン・ラマ


それと今回のニッカの案内で
50年近く使ったマンサニーヤ樽とありましたが

これはギリギリまでマンサニーヤ用に
使われていた樽ですので
そこのサルファ感があるなどという説明は
全く成立致しませんので悪しからず。

サルファが出た可能性は
硫黄燻蒸か樽残液の過熟によるものと
考えられます。

追記:ウイスキー専門家Y氏は
原酒にあった弱いサルファが
フィニッシュで目立ってきたのでは、
という仮説を述べておいででした。
参考になります。