先日いらしたお客様からの質問
『状態の悪い
フィノ・シェリーが
出てきたら、
どうしたら
いいと思います?』
昔に比べたら減りましたが
まだまだ起こりうるこの悲劇。
シェリー酒は出荷寸前まで
樽熟成をしていて
飲み頃のものだけが瓶詰めされます。
その結果、瓶詰めしてからは
フィノの場合は長くて三年が限界…
というのが22年扱ってての感想。
さて、そんなフィノですが、
美味しく飲むためには
冷やして飲むのがいいのですが、
7℃を下回っての長期保存は
劣化のリスクが
少なからずあります。
もちろん最近のものは
冷却濾過済みなので5℃保管でも
まぁまぁ大丈夫ですが、
そんなフィノでも、開封して、
ずーーーーっと冷蔵庫に入っていたら
やはり劣化は避けられません。
まぁ3ヶ月くらいなら全然許容範囲
長くて6ヶ月がいいとこかと思いますが、
半年も越えて残っていたら
ちょっとそのまま飲むには
違和感を感じます。
そんなフィノが、
レストランやバーで
出てきてしまったら?
まぁ本来なら
「これ状態が悪いんですが…
新しいボトルのがあったら
代えて頂けますか?」
と聞くのが
今後のシェリー酒の為にもいいのですが
なかなかこれが言えないのが
日本人の悪いところ。
(言わないのがいい所でもありますがね…)
言うにも慣れず
言われるにも慣れず。。。
では、そんな時、
どうしたらスマートに
これを処理出来るでしょうか?
それは、
店員さんを呼んで
『レモンを入れた/添えた
炭酸水を頂けますか?』
と聞くことです。
これは店によってはサービス、
普通は炭酸水代を取られますが…
レモン入り炭酸水が来たら
その状態の悪いフィノを
入れて飲んでみて下さい。
「状態の悪いフィノとはどんな感じか?」
というと、
まず色、香り、味に違和感があったら
ちょっと疑ってみるべきです。
具体的に例えば一番触れる機会の多い
ティオ・ぺぺを頼んで
①白ワイン程度の色ならOK。
でも、②ビールほどの色だったら
それなりに劣化しています。
さらに③エールのような色だったら
それはもうお金を払えないレベルです。
(ここまでいってたらクレームすべきです!)
②のレベルの劣化でしたら
ソーダに入れると
意外と美味しく飲めます。
劣化の多くは温度変化や過剰冷却による
酸化で起きることが多いですが、
レモンや炭酸などは
酸化したものを還元*したり
レモンの香りで劣化臭がマスキングされて
酸化/劣化/熟成(?)によって生まれた
コクのようなものは、結果飲みごたえに
感じることもあります。
*多少、酸化前の状態に近づく
こうすれば、変に嫌な思いもせず
問題はスマートに解決
その後の食事の食事に楽しく過ごせます(^^)
まぁ劣化が無いこと、
劣化したものがサーブされることが
減るように願ってはおりますが。。。
では皆様!楽しい
シェリー酒ライフを!