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傷んだシェリー酒をスペイン語で何と言うか?

最近、すっかり記事らしいブログを
挙げられていませんですみません(-.-;)y-~~~

今日は先日買った
『痛んだシェリー』
について少し。

大航海時代、長い航海に耐えられるように
生まれ発達した酒精強化ですが、

実はマンサニージャや
それを真似て出来たフィノが誕生した
19世紀初頭の時代は
もは大航海時代は終わって

19世紀中頃を過ぎると
もはや蒸気船の時代となっていきます。

さて、先日ある酒屋で少し前に輸入された
フィノ(ハーフボトル)を購入しました。

もう終売になった商品だったので
当然中身はもうダメだろう…
と思って買ったのですが、
案の定…という感じでしたw

さてさて、じゃぁ
「いつ輸入されたか?」
なのですが、

まずは下の写真をご覧ください。

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“29513”

という数字が読めますね。

これが何を意味しているかと言いますと、
各社によって記号の書き方は色々ありますが、
これは比較的分かりやすい表記です。

どう読むのか?と言いますと

13というのは瓶詰めした年を意味します。
つまりこの場合は2013年瓶詰め。

今年が2018年ですから、
約5年前に瓶詰めされたものになります。

残念ながらシェリー酒の中でも
フィノやマンサニージャは痛みが早く
5年も経ったらちょっとそのまま飲むには
結構、難があります。。。

最初の写真は中身の写真ですが、
フィノとは思えないほど褐変して
白濁も始まっています。

こうなったらストレートで飲むのは
ちょっとオススメできません。

因みに先の数字の295は
何を意味するかと言うと

1年である365日を基準として
何日目に瓶詰めしたか、ということなので
2013年の295日目となりますので
9月末-10月頭に瓶詰めしたことが分かります。

ですから少し細かいことを言うと
瓶詰めしてから約4年半経った…
ということなんですね。

さてこんな時間が経って
瓶内で変化/酸化してしまった
シェリー酒をスペイン語で何と言うか?

「レモンタードRemontado」
と言います。

「レ」は再びという意味で
「モンタード」は
フランス語のモンタージュと同じ様な意味で
まぁ辞書にはない言葉なのですが、
「瓶の中での変化」を意味するようです。

僕がこの言葉を聞いたのは
今から15年くらい前でしょうか、

お客様を連れてサンタ・マリアのバルで
フィノ・シェリーを一本頼んだ時でした。

シェリーの産地でありながら
開けたら中身が痛んでいて
カマレロ(ボーイ)を呼んで文句を言ったら

“Oh... remontado...”

と言って新しいのを開けてくれた時でした。

この時、現地でもこういうことがあるんだ…
痛んだのをそう言うんだ…
と学んだのを思い出します。。。


日本でも随分前に瓶詰めされたものや
販売店の管理が悪くて
痛んだものが出てくることがあり
残念な思いをすることもまだしばしば。。。

フィノとマンサニージャを比べると
マンサニージャの方が劣化に強く
フィノはやや痛みが早いという特徴があります…

なので酒屋で古そうな在庫を見つけたら
裏の数字を確認してみるのも一考。

因みににこうなってしまったフィノは
レブヒート用にするか、
アヒージョの仕上げのフランベに使うか、
カクテルのバンブーにむしろ使ってみて下さい。

バンブーにはフレッシュなフィノよりも
痛んだフィノの方が美味しく出来ますのでw

注)数字は大概“L”で始まる5桁が普通ですが
各社様々に暗号化していて一様ではないです。