sherry museum

ドラマ「マッサン」で改めて身近になったサントリー
このサントリーが社名をサントリーにする1年前の

1924年(大正13年)

鳥井は最初の国産ウイスキー「白札」を発売を決め、
山崎蒸留所には瓶詰め工場が完成します。

この年に、将来のさらなる高品質ウイスキーの製造の為、
樽による長期熟成を開始するのですが、

実はこの時最初にウイスキーを詰めた樽は
「シェリー樽」
でした。

上記の写真を見ると
外周に大きく
WHISKY DISTILLERY YAMAZAKI

それに内円に
No,0001
POT STILL
PURE MALT WHISKY
1924

とありますが、

白く塗られた鏡板の中に隠れた
LA CAVE y Co
CADIZ

という文字をご確認いただけますでしょうか?

過去にこの樽を見た方々は何万人といたとは思いますが、
恐らく、この部分に気付いた方は、気にかけた方は
あまりいなかったのでは?と思います。

僕がこの事実を知ったのは1993年のサントリーさんが行った
ウイスキー・セミナーでの一コマでした。


当時セミナー中、スライドでこの写真が出てきたのですが、
前の方に座っていたおかげで画像の詳細を見る事ができ、
セミナー講師の方に伺ったところ、
この部分に関しては御存じないとのこと…

僕的には「これがシェリー樽である」
ということを確信していたのですが、

一度現地で本物を確認してから…
と思ったまま10年以上経ってしまいましたw

恥ずかしながら今回京都のセミナーのお仕事で
初めて山崎蒸留所にお邪魔し、この樽を確認。

自ら写真にも収め、
改めて
シェリー樽であることを確認
致しました!


sherry museum

ラ・カヴェ社は、
1810年、ペドロ・ラカヴェ氏によってカディスに創業。
主にフランス、アメリカ、スウェーデンなどの輸出で名を馳せ、
1978年にルマサRUMASAに吸収され、
ストックのソレラはウィリアムス&ハンバート社に吸収されました。

*****補足2015:11*****

山崎工場が完成したのは1924年。
蒸留が開始されたのは翌1925年1月。
白札発売は1929年です。