cine

1954年公開の
オードリー・ヘップバーン主演の
【麗しのサブリナ】の
リメイク


ハリソン・フォード主演の
【サブリナ】


映画とお酒関をテーマにした本の
よく映画のサブリナの中に

「サブリナがシェリーをラッパ飲みするシーンがあり…」

とあって、ずっと気になっていましたw

先日、近所でたまたま
中古でサブリナのDVDがあったので購入。
早速見てみました!

彼女が留学する前のシーンです。
調理場に行き、戸棚を開けて迷わず
シェリーのボトルを取り出し

cine

一気飲み!w

cine

でも、でも・・・

これ、シェリーはシェリーでも
カルフォルニア産のイミテーション・シェリーなんです・・・w

シェリーはスペインのヘレスで作るスペイン固有のワインで、
原産地呼称統制法とEUのワイン法で守られているんですが・・・

実は、歴史が浅い、アメリカやオーストラリアは
これらを守る加盟国ではないので、
国交のある国以外では順守する必要がないんですね。

つまり国内消費や他の非加盟国同士では
順守する必要もなく輸出入も可能という、
まぁ誰にとって好都合かという法律なので
これも致し方ないw

例えば、特許や商標だって、
国内で取っていて、輸出する際に輸出先で取っていなければ、
仮に侵害されても訴えられないんですねw

よくお隣の国で勝手に
名前から製法から真似されて問題になってますがw

sherry

ただまぁ、これはスペインに
全く問題が無かったというとそうでもなく・・・

歴史上、英国への輸出が主だったシェリーは
英国人が飲むワインとして必須なものでした。

しかも19世紀のパスツール以後の醸造学の発達や、
20世紀のように衛生観念の徹底がなされるまでは、
安全で日持ちする貴重なワインでした。

英国系移民が重要な位置を占める米国でも
もちろんシェリーの需要はありました。

ところが・・・

スペインのフランコ独裁政権下で、
ナチが関与した例のゲルニカの爆撃事件が起こって、
1940年代は世界中でスペイン産の不買運動が起こり、
シェリーも輸出入できなくなってしまったんですね。

当然、それまで飲んでいた国は
似たものを作らざるを得なくなり、
カルフォルニア大学のデイビス校では、
イミテーション・シェリーの製造研究が盛んになったんです。

そこからカルフォルニア・シェリーは独自の世界観を構築。
正直、決して美味しくも本家に迫るとも思えませんが、
アメリカ市場では通用するものが出来上がったんですw

僕も研究の一環で色々取り寄せ
これまで十数種ほど飲みましたが、
口に合うのは無かったですがww

でも、カルフォルニア大学のデイビス校の研究書は
シェリーやフォーティファイドの勉強には
非常に助かる教科書になっていますw

ご興味あるかは是非w