2012年4月13日
桜が満開の京都に
お酒、特に日本酒に携わる人で知らない人はいないという
【松尾大社】
に行ってきました。
阪急嵐山から一駅…
駅から見える場所にそこはあります…
桜咲く道を抜け…
京都最古の神社であり
醸造祖神として広く知られています。
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701年:社殿造営。
927年:延喜式で名神大社に列。
1397年:本殿起工。
16世紀末:日本第一酒造神として知られるように。
1871年:松尾神社に。
1950年:松尾大社に改称。
1975年:松風苑三庭完成。
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奉納された多くの樽達…
カラン…カラン…チャリン…
「どうぞシェリー酒もよしなに…」
生命力の表現とも思える曲水の庭を見学…
奥に見える「霊亀の滝」は涸れることがないそうで、
その水である霊水「亀の井」は
延命長寿、よみがえりの水として知られています…
醸造家の多くもこの水を混和したそうです…
水が豊富で安全な日本では感じにくいことですが、
淀みなく流れる水が安全や安心、
そして延命をもたらすという神話・信仰は万国共通ですね…
霊水…喉も乾いていたので、三杯も頂いちゃいました(笑
帰りがけ、俳句箱を発見…
二句ほど投句してきました(笑
採用されると何かに載るらしいですが…
ま、ないな…(笑
上記:酒道解説のパネル
今回の京都は嫁の華道の集まりのお供で来たのですが、
華道・茶道・書道などの道の中には、
かつて「酒道」というものがありまして、
境内に併設された博物館にも酒道に関する簡単なパネルがあります。
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<<酒道史>>
酒道に関しては資料が極端に少ないのか、
その内容はあまり知られていないようですが、
結婚式や乾杯の儀式の中に消えずに残っている様です…
16世紀:室町末期頃「酒道」発生。
・「公家流」:利酒などで知られる。
⇒強いていうと
今の利酒師みたいな感じで残っているのでしょうか…
・「武家流」:厳かに飲み連帯感を高める。
⇒強いて言うと、体育会系会社にかつて普通にあった
飲み会の様式みたいなものでしょうか…
これも再び消滅しかけていますね…
・「商家流」:配膳や酌の方法や酒器の選び方等…
⇒強いて言うと、料亭や高級料理店の作法、
楽しみ方としてあったのでしょうが、
これもまた昨今、伝統的なという意味では崩壊しつつあり残念…
19世紀:江戸末期消滅…
20世紀:意識レベルの「酒道」復活の試みの動き?
参考:仙台藩作法
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スペインの田舎でみる
家庭用ティナハと同じくらいの大きさですね…
そうそう、
酒販の御守りも忘れずいただいてきました。
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抹茶をとお菓子を頂きながら一休み…
次は梅宮大社に…
【梅宮大社】
は先の松尾大社と並ぶ
日本三大酒神です。
(もう一つは奈良の大神神社)
入口には「日本第一酒造之祖神」とあり、
日本最古の酒造の神「大山祇神」を祀った大社。
松尾大社同様多くの樽が奉納されておりましたが…
どちらかと言うと、
今では子宝・安産の御益の方がより知られているようですね…
一休みしていたらネコちゃんが(笑
本殿の裏の木々には青鷺や白鷺が何故か何羽も…
コウノトリだったら、なんか説得力あるんですがね…
不思議とヘレスのボデガ(シェリー酒の蔵)には
コウノトリを多く見かけますが…
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2012年6月に奈良に行けそうなので、
是非日本三大酒神の一つ
「大神神社」にも行きたいですね。。。
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この日は一度ホテルに帰って着物に着替え、
D大学のT先生の御案内で、
割烹「匠庵」で京料理と会話を楽しんだ後、
祇園の会員制のバー「クーゲル」にて二次会、
マスターの西田さんには久々の御対面。
訪京の少ない僕ですが、
西田さんには何度も京都中のバーにお連れ下さり感謝でしたが、
今回はお店で色々な興味深い御話を聞けて感激でした…
西田さんがコピーを頂いたという
90年前の某洋酒バーのメニューはビックリでした…
しかも明治屋さんの全面協力の話も興味深かった…
その後もT先生と歴史深き京都と、
京都独特の御茶屋の話を聞きながら、
銀座のママと祇園のおかあさんの比較論を展開しながら、
なにやら酒の話やら、
酒と宗教と明治維新の歴史の話やらをして
あっと言う間に夜は深けていきました…
この日は、
たまたま訪京していたオジャリアのNオーナーを御誘いし、
なんとも不思議で楽しい夜となりました(笑
御案内頂いたT先生、
いつも素敵で御話上手な西田さん、
結局、お代を出して頂いたNオーナー
ありがとうございました!
そして正教授になった妻、
おめでとう!