2012年4月15日
京都旅最終日・・・
早朝から
奈良線⇒京阪本線⇒鴨東線⇒叡山本線
と乗り継いで修学院駅を目指します・・・
駅から曼殊院までは
歩いていくにはちょっとという距離・・・
結局TAXIにしました…
そして来たのが
【 曼 殊 院 】
幾つかの重要文化財があることで知られるそうなのですが、
学徳秀れた僧が多かったことでも知れるそうで、
なんでも皇室文化と繋がりがあることからか、
上がって直ぐの所には
皇太子がお見えになった写真なども飾ってありました。
少ないながらも、
結構辺鄙なこの場所を訪れる方はおりました。
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昔そのままに飾られた重要文化財を見ながら・・・
手入れの行きとどいた庭を眺め・・・
山の上のせいか、まだ蕾の残る桜と御庭・・・
朝の空気の冷たさが、その静かさを、
見事に咲いた桜が春の暖かさを醸しだし・・・
とても静かな気持ちになれる場所です・・・
中は、他の有名で大きなお寺や神社とは異なり
近くで見ることが出来、なんとも贅沢・・・
他にも、撮ると悪いことが起きるという、
噂の
「幽霊の絵」
もありまして・・・(ブルッ・・・
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でも、ここに来た目的は
一般の方々とはちょっと違いまして・・・
境内の外に設けられた
【 菌 塚 】
に来たかったからなのです!
この菌塚に関する詳しい話は上記のリンクから
そのホームページを是非ご一読頂きたいですが、
菌塚は元大和化成株式会社
取締役社長の故「笠坊武夫」氏が
無数億の微生物の尊さを称えようと
歴史的風土特別保存指定地区であったこの地に、
門主のご理解とご支持を得て、
さらに日本の醸造学の泰斗である
故「坂口謹一郎」先生が菌塚の題字を引き受け、
この地に設けられた塚だそうです・・・
そう言えば、華道の嵯峨御流の大覚寺の境内には、
御花の供養塚がありましたね・・・
菌塚は何かの本で、その存在は知っていたのですが、
当初、酵母塚と勘違いして調べても見つからず、
品川の日本酒古酒専門家の上野さん経由で、
菌塚では?と場所を教えて頂き、
今回、念願の訪問となりました…
その酵母も含めた菌全てを供養した塚が
この「 菌 塚 」です。
(菌塚の表)
醸造学を勉強するなら必ず出てくるのは坂口先生の名前・・・
SC時代に御来店頂いていた
応用微生物学の駒形先生や、
産膜性酵母の日本の最初の研究者となった後藤先生も、
皆、坂口先生の御弟子さん達・・・
坂口大先生の話は、
何度か、上記の先生方々が御在籍だった
東京農業大学や山梨大学の
教授の方々にも御話を聞いておりました…
SC時代には坂口先生の息子さん*にまで
御来店頂いたこともありましたね・・・
*お仕事は全く違う職種だそうでしたが・・・
(菌塚の裏)
そこには、こうあります・・・
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「人類生存に大きく貢献した
犠牲となれる無数億の菌の霊に對し
至心に恭敬して
茲に供養のじんを捧ぐるものなり」
曼殊院門跡第四十世/大僧正圓道
菌塚題字 坂口謹一郎先生筆
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と・・・
自分はお酒を造る側ではなく
販売・紹介する側であるけれども、
普段食べている身近なお酒や発酵食品・・・
ビールやワイン、日本酒にシェリー、
チーズにキムチ、味噌や醤油などなど・・・
今日の我々の様々な文化があるのは、
皆、菌のおかげですね・・・
酵母菌や、乳酸菌、酢酸菌など多くの菌のおかげで、
我々は活かされ、
愉しませて頂いているのだとという事を忘れないように、
この様な菌塚が設けられた事にも改めて
感謝と畏敬の念を抱きました。。。
注)菌塚は入り口で申し込まないと見れませんので御注意を。
菌塚訪問を告げると名簿を渡されるので
名前と住所を書き込み見学許可を頂きます。
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これで、僕の今回の京都訪問目的は全て果たせました…
感無量です。
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この後は京都駅に戻り帰途・・・
曼殊院からはTAXIを呼びました。
(参考:アオイTaxi:075-721-6868)
京都駅の中村藤吉(まると/○十)で
新幹線まで京都最後の時間を凄し・・・
・・・・・
帰宅・・・
小一時間昼寝して
夕方から
オジャリア銀座店出勤です・・・
無数億の菌に感謝しながら
仕事も頑張ります!