スペインの南、
アンダルシアでよく見かける「リキュール」があります。

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ミウラ・クレマ・デ・ギンダス

でも「ミウラ」と聞くと、
もう一つ…思い浮かぶ「スーパー・カー」がありますね…

そう!

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(上記写真はHot+Coolより拝借)

【ランボルギーニ・ミウラ】
写真は最初のミウラP400。
しかも、この赤いミウラP400は、
かのマイルス・デイビスが好きだったそうです。


でも「ミウラ」と言われると
日本人には「三浦さん?」と聞こえてしまうんですね…(笑


で先日、ご来店頂いた同業の方が
リキュールのミウラを見ながら、
「これって日本の三浦さんが関係してるんですよね?」
と肯定を前提に聞かれちゃったんですが…

残念・・・

ミウラという名前は日本とは全く関係がなく、
車が元でもなく、リキュールが元でもないんですね…


では何なのかと言いますと…

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(ミウラ家の紋章:写真はwikipediaから拝借)

【ミウラ牧場】

というのがセヴィリア郊外にあって、
実はリキュールも
車も
この牧場にあやかったのもなんです…


場所はセヴィリアの北東、
グアダルキヴィル河の上流にあるローラ・デル・リオ。

1842年にフアン・ミウラ氏によって設立され、
強い牛を輩出することで有名な牧場が
この「ミウラ」の正体なんですね。


そんな強い牛を輩する「ミウラ牧場」に敬意を持っていたのが
イタリアの農業機械メーカーのオーナーで
牡牛座生まれ*だったフェルッチオ・ランボルギーニ氏…

W.W.II退役後…1949年に会社を設立。
自社開発のガソリン+軽油のエコなトラクター製造で成功。
憧れのフェラーリを購入するが、直ぐにクラッチが故障…

修理用に送られてきたクラッチが自社でも使っている部品だった上に、
本来の10倍もの値段がついていたのに驚き…
自社のトラクター工場でフェラーリを改造し、
新型フェラーリを凌ぐものにしてしまう…

自分でやったら利益も見込めそうと始めたのが
トラクターではない方のランボルギーニだったそうな…

そして1966年ランボルギーニ・ミウラを発表!

命名に当たっては牧場の許可は得なかったが、
後年、当時の牧場主フェデリコ・ミウラが逆に気にいったそうな…(笑

先日いらした車好きな常連さんにお伺いしたら、

その後の
【ランボルギーニ・ディアブロ】も
【ランボルギーニ・ムルシエラゴ】*も
【ランボルギーニ・アヴェンタドール】も
闘牛で活躍した「猛牛の名前」に由来してたんですねぇ…


*2012/2/9放映のナショジオTVの番組を参考に加筆しました。

ちなみにリキュールのミウラ社のあるカサージャは
15世紀から蒸留酒を造っている地域として有名ですが、

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(↑恐らく当時のラベル)

このディステリアス・デ・カサージャ社は、
協同組合などを経て1966年に会社として設立されました。

1966年と言えば、そう車のミウラ発売年と同じ!ですね!!


日本での輸入元は大阪の【T.G.A】さんです。

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余談ですが…

ミウラ家の紋章もそうですが、
アルファベットの「A」とは元々牛の頭を逆さにしたもので、
「ものの始まり」や、転じて「繁栄」という意味があります。