少しづつ普及してきてはいるシェリー酒…
でも、明らかに最近、
シェリー酒に対する興味が高まっている気がします…

そんな先日・・・

「最もスタンダードなシェリー酒って何ですか?」

と質問されました。

(ま、これはよくある質問ではあるのですが…)

正直これには、捉え方によって
色々な答えが用意出来るとは思いますが、

通常、日本でスタンダードと言えば、やはり
$Sherry Museum館長[中瀬航也]のオフィシャル・ブログ-Jerez
「ティオ・ペペ Tio Pepe」
という事になるでしょう。


ティオ・ペペが有名になった/なる要因には幾つかありますが、
これは別の機会に譲るとして、

まだまだ、日本中のバーでは、
「シェリー酒と言ったらティオ・ペペと相場が決まっている…」
という感じでしょう。


ただ、これ、世界でもそうなのでしょうか?

その答えは、
ある意味、Yes、ある意味、Noとも言えます。

一応、世界的スタンダードと言えば、

辛口は*
Gonzales Byass社の

$Sherry Museum館長[中瀬航也]のオフィシャル・ブログ-Jerez
【ティオ・ペペ】
Tio Pepe Fino / Dry


中甘口が
Williams & Humbert社の

Sherry Museum館長[中瀬航也]のオフィシャル・ブログ-Jerez
【ドライ・サック・ミディアム**】
Dry Sack Medium


甘口が
Harveys社の

Sherry Museum館長[中瀬航也]のオフィシャル・ブログ-Jerez
【ブリストル・クリーム***】
Bristol Cream


*最近はHidalgo La Gitana社のManzanillaが勢力増強中…
**Dry Sack Oloroso 15年は別物。
***

となるでしょう。

ただ、このドライ・サックと、ブリストル・クリームは
蔵元にでも行かない限り、
スペイン国内で見かける事は、
まず、あり(え)ません。


それは、ある意味、深くて長い理由があるのですが・・・

ま、一言で言うと、
これらのシェリー酒はブレンドという意味において
スペイン生まれではなく、

消費の多い、英国や米国、及びその影響を受けてきた国々で広く支持され、
また一方で、シェリー酒の多くがポートやマディラ同様、
甘口が支持されてきたから故、

英国や米国では、
日本でティオ・ペペしか無い店が多いのと同じ様に、
ブリストル・クリームしかないという店も多く存在します…


ということで…

一概に
「ティオ・ペペが、グローバル・スタンダード」
とも言えないのです…