2011年9月に工事中のまま放置していたのですが、
お客様に聞かれたのでいい加減書くことにしますw

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スペイン北部
ナヴァラ地方名産のリキュール(リコール)


【パチャラン】

スペインには各地に様々なリキュールがありますが、
中でも有名なものの一つがこのパチャランです。

スペイン語(カスティーリャ語)で"Pacharán"
バスク語で"Patxaran"と綴られ、

スペイン北部ではよく知られていますが、
スペイン中のバルで見かけるリキュールです。

原料となる果実はバスク語で野生のプラムを意味する
「バソ・アラン "Baso Aran"」
日本名は「スピノサスモモ」と呼ばれるもので、
イギリス産で知られるスロー・ジンのスローと同じものです。

またバスク語で蒸留酒を
「パチャール"Paitar","Pattar"」と呼び
後にそれが合わさって「パチャラン」となったと云われています。

スペインは他の欧州各地よりも蒸留の歴史が古く、
スペイン南部アンダルシアから発展した技術が
東部ヴァレンシアを抜けて北部カタルーニャへ
そしてピレネー一帯に広がっていったといわれていますが、

パチャランの原型となるリキュールも
15世紀初頭には飲まれていた記録が残っており、
消化薬、祝いの飲み物、
薬効目的で飲まれていました。


パチャランという名称に落ち着いたのは19世紀末と言われ、
主要産地であるナヴァラ周辺の
バスク、リオハ、アラゴン、カンタブリア、
カスティーリャ・イ・レオン、
カンタブリア地方などで飲まれるようになった他、

1950年代にはナヴァラの軍人がパチャランを持参し
スペイン全土に広まったとする説もあるそうです。


原産地呼称統制委員会(D.E,1988-)で
・スピノサスモモの量
・着色料や香料を不使用
・1―8カ月のマセレーション
などが規定されています。

原材料
・アニス酒(30-50%)
・スピノサスモモ(125-250g/L)
・砂糖(8-250g/L)
・コーヒー豆少々
・シナモン

製品度数は25-30%

飲み方
・ストレート
・ロック
・ソーダ割り

・カクテル等で


$Sherry Museum館長[中瀬航也]のオフィシャル・ブログ-pacharran

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