大河のある日曜日はいいすね。
昨夜は麒麟がくる…第二話でしたが
昨年の五輪国策番宣の大失敗で
NHKもかなり本気か…。
昔から大河、見てますが
昔の大河は始めの一月位は主人公が
子役だったりしたもんですが…今は
もう初めから全力か…素晴らしいすね。
以下、ライトな歴史オタクとして、
年末読んで面白かった歴史小説紹介など。
今回のテーマは戦国時代の転職事情つう
ことで…光秀も転職人生ですし。
転職回数で言えば、有名なのは
藤堂高虎ですかね。たしか7回位転職してる
のか…たまにプレジデントとか雑誌でも
特集してる。
今回紹介するのはもう少し…マイナーな人達で伊勢湾の海賊達です。
伊勢海賊つうと鉄甲船の九鬼嘉隆が
有名ですけど、元亀二年/1571に嘉隆が
滝川一益なんかと一緒に伊勢志摩を傘下に
収めた時に、負けて伊勢を追い出された
人達がいまして…。
小浜景隆・向井正綱・間宮高規といった
人達…で、武田家にスカウトされた。
ちょうど武田信玄が駿河を攻略した後で
水軍が必要ということで…リクルーターは
武田家の土屋貞綱。
この人も元は今川水軍なんですけどね、
今川家滅亡〜武田家に転職した直後で、
まぁ、新規事業部開設・大量採用みたいな
感じで伊勢海賊をリクルートする訳です。
この元亀二年って、武田信玄の西上作戦、
三方ヶ原の戦い等の前年なんで、武田家も
イケイケだったんだと思います。
で、武田水軍の基地は駿河清水港なんで
みんな伊勢大湊あたりから転居したと…。
そんな、伊勢海賊の向井正綱のお話がコレ↓
隆慶一郎氏って、あの戦国傑作コミック、
花の慶次の原作者にあたる人なんで…
ワクワクドキドキの海洋戦国小説です。
いくさ人とかお馴染みのワードが
たくさんでてきます。
クライマックスは天正八年/1580と
その翌年に沼津沖で武田水軍と北条水軍が
決戦するんですが…その辺りです。
まぁ、この戦い自体が超マニアックで
あまり知られてないのですが…非常に
面白かった。
ちなみに、北条水軍にも伊勢海賊からの
転職組がいたりして…やっぱり…
手に職あると強いですね。
次。
伊豆の海の戦国冒険小説。
巨匠・伊東潤の作で、ただこれは珍しく
企画モノというか…
天正十八年/1590の秀吉・小田原征伐時に
伊豆半島の南端に黄金の幻の国がある…
というお話でして…これも超面白かった。
戦国インディ・ジョーンズ系ですかね。
で、なんか東国の海賊に興味持ちだしまして
こんな本も読む。
一昨年に出た本で日本の海賊の
総論系・概説系で、タメになった。
なんか南北朝期に熊野水軍が薩摩・島津を
攻撃したとか…知らん話が一杯でした。
熊野水軍は南朝を支えていたんすね。
熊野と吉野は近いしということで。
◇この山内氏のweb記事/海賊の本当のコト
↓伊豆水軍系なら永岡氏の本ですね。
1980年代にでた本で…これらの著作で
伊豆水軍が注目されたという。
結局、伊豆半島も紀伊半島というか熊野と
似てるというか…船つくるために山があって
木が必要で…リアス式ぽくて港あってと。
あとは黒潮ですかね…結局、中世位から
近畿圏と関東って海運があったらしい。
その中継地点が伊勢湾で、その先の
遠州灘は港がなく次は清水港になるらしい。
向井正綱は武田家がまたまた倒産して
徳川家に再々就職…最後は三浦半島辺りで
徳川水軍つうのが最終職歴です。
東へ、東へと流れていく人生なのでした。