蔵
宮尾登美子
中公文庫 上下巻
<大きさが違ってしまいましたね。。。>
<一度読んだはずだが>
病院での待合用に手にとった本だが、まったくストーリーを思い出せない。まるで、初めて読むような気がする。下巻の半ばまで来て、新潟の地主の盲目の娘、烈が蔵人の涼太に恋をするところで、初めて確かに読んだことがあると思い出した。
<下巻、13章、401ページからの記述は何度も読み直す>
著者は、この13章の烈の涼太への強烈な恋心と、涼太と結ばれたいという烈の強い決心を書くためにこの小説を書いたのではないかというのは言い過ぎだろうか。盲目なるがゆえに、人の素を見通す力のある裂の涼太への気持ちと、父、意造の蔵人たちへの偏見、蔑み。烈の気持ちを助けようとする佐穂の心使いがこの章で炸裂する。
<あらすじ>
新潟の大地主、田乃内家の跡取り息子、意造の娘が産まれるシーンから物語は幕を開ける。これまで、何人のも子供を失った意造の妻、賀穂に娘が産まれる。吹雪の夜に生まれた強い子にと意造は、子供に烈をいう名前をつける。元気に生まれた烈。しかし、烈には障碍があった。
<烈の生きがいだった蔵>
意造の父、三左衛門は家業の2つ目の柱として酒造を思い立つ。長男である意造は父の意思を継ぎ酒造に励む。徐々に目の見えなくなる烈にとっても蔵の活気と酒の匂いは生きがいだった。腐造のために蔵が全滅する。賀穂の遺言、自分の妹、佐穂を私の後添えにというたっての願いを無視した意造。若い芸者、せきを妻と迎えた。生まれた丈太郎は石に頭をぶつけて死んでしまう。悪いことが重なる。意造はもう、酒造りを止めるという。しかし、烈は諦めない。蔵を自分にくれ、自分が酒造りをするという。
<映画化もされた>
「蔵」は発売以来ベストセラーになり、1995年に烈を一色紗英、佐穂を浅野ゆう子、意造を松方弘樹、涼太を西島秀俊で映画化もされた。1997年には、意造を鹿賀丈志、列を井上真央、河野由佳、松たか子、涼太を前田耕陽としてNHKでドラマ化もされている。それだけ人気があったのだろう。
<今、読んでも読み応えのある小説>
話の、中心は女性で、烈と佐穂だが、今、読んでも読みごたえのある小説です。女性の地位が向上しつつあるといっても、それは日本以外の世界の話で、男尊女卑、家父長制を守り通そうとする、日本タリバンの自民党が政権を握り続ける限り、日本の未来は闇です。選択制別性は世界の標準です。首相が商品券を議員に配るのは世界標準ではありません。なぜ、議員はその場で突き返さないのでしょう?議員も同罪です。次の選挙で印藤をわたしましょう。

