こんにちは。くろねこです。

 

と、いうことで雪組全国ツアー公演を観に行ってきました!

会場は、昨年花組の全国ツアーでも訪れた相模女子大学グリーンホール。

昨年行った時も思ったんですけど、隣県なのに微妙に遠くてですね(^▽^;)

今回はヅカ好き書店員さんとご一緒させていただいたんですけど、

終演後2人で劇場近くの居酒屋さんでご飯を食べていたら、

 

終電逃しました(笑)。

 

 

そんな僻地に住んでる私が悪いです、ハイ。

 

 

で、肝心のお芝居の感想ですよ。

 

宝塚が誇る歌ウマトップコンビになるであろう、望海風斗さんと真彩希帆さんのプレお披露目。

演目は、名作と名高い「琥珀色の雨にぬれて」ですね!!

まずね、正塚晴彦先生が演出されていましたが、

やっぱりセリフの間の取り方が、正塚先生らしいな~って思ったのと、

主演2人の歌声が素晴らしくて、ず~っと聞いていたい!と思いながら観ていました。

 

ちなみに私は、その昔春野寿美礼さんとふづき美世さん版をビデオで見た記憶がありまして、

すっごくすっごくオトナな作品だな~という印象を持ったような気がします(うろ覚え)。

 

なので、新生雪組で「琥珀~」を演るって聞いた時、

だいもんのクロードはなんとなくイメージが湧いたんですけど、

きいちゃんがあの大人の女のシャロン?ていうのがけっこう意外でございまして、

正直、お披露目なんだし、もっとトップコンビに合う他の作品でも良かったんじゃないかな?

と、失礼ながらも思っておりました(劇団の皆さんごめんなさい)。

 

まあ、そんな小姑みたいなことを思いながら(笑)劇場に行ったわけなんですけど、

まずね、「琥珀~」といえば幕開きのタンゴですよぉぉ!!!

宝塚のショーでタンゴってよくあると思うんですけど(リベルタンゴとか)、

ああいう古典的というかクラシカルなタンゴを観るのはすっごく久しぶりな気がしていて、

なんでなのかはわからないんですけど、それがすっごく嬉しかったです。

 

 

だいもんのクロード。

クロードってね、もし仮に自分の恋人だったり旦那さんだったら、

絶対に許せないくらいに酷い男だと思うんですよね(笑)。

なんですけど、だいもんのクロードは、嘘もつけないくらいに純粋で真っ直ぐすぎて、

いつでもどんな時でも正直で誠実で、不器用な人であるがゆえに、

『彼ならこうする以外どうしようもできなかったんだな』と思わせる人だなと感じました。

(だからと言ってクロードがやったことを許せるわけではないけど)

 

 

対するきいちゃんのシャロンは、自由気ままに男を手玉に取るような、

天然の「魔性の女」っていうよりは、そういう立場の女性を演じてるように感じました。

シャロンって新しい職業(マヌカン)を成功させようとしたりしてて、

きっと当時にしては進歩的な考え方を持った、自立した女性のように思うんですね。

でも、たぶん当時女性が職業を持って一人で生きて行くのってすごく困難なことだから、

(取り巻きの男達もシャロンを『客商売の女』として見ているフシがありますよね)、

そんな中で自分らしく生きて行くために、敢えて分別ある人になっているというか、

ああいう「大人の女」として振る舞っている、という印象を受けました。

 

正直言いまして、きいちゃんにシャロンを充てるのってけっこう挑戦だったと思うんです。

でもね、観ていて、シャロンが賢いだけじゃなくて、

したたか(「自分」を持っているという意味で)な人だな、って思ったんですよね。

きいちゃんってどちらかというと、寄り添うタイプの娘役さんっていうよりは、

(私の印象ですけど)ここぞ!という時に、しっかりと自分を演出できる娘役さんなので、

そういう意味で、この役をきいちゃんに充てた意味がなんとなく分かったような気がしました。

 

 

クロードの婚約者でのちに妻となるフランソワーズ。

「琥珀~」は、このフランソワ―ズがかなりのキーポイントではないかと思っています。

今回は、星南のぞみさん(りさちゃん)が演じていらっしゃいますが、

りさちゃん・・・うん・・・健闘していたと思います。お芝居も歌も。

 

今回のフランソワーズは、いかにも深窓の令嬢で世間知らずのお嬢様って感じですかね。

でもね、終始「妹感」があるのが、個人的には、なんとなくちょっと違和感がありまして(^▽^;)

なんかね、フランソワーズって確かにお嬢様ですけど、こちらも頭の良い女性だと思うんです。

 

でも残念なことに、今回はシャロンに対抗できるくらいの強さだったり賢さみたいなのを、

りさちゃんフランソワーズからはあんまり感じることができなかったんですよね・・。

なので、2人が向かい合っててもシャロンvsフランソワーズっていう対比を感じられず、

フランソワーズがただ愛人に婚約者(夫)を取られてしまいそうで、

怒って乗り込んできたような印象があって、なんだかもやもやしてしまいました・・・。

 

なので、最後に3人が鉢合わせした時にフランソワーズが2人に向かって言う、

「私の前で私を通り越した会話をしないで(意訳)」だったり、

「私はどう正直に生きて行けばいいの(意訳)」っていうセリフが、

すっごく美しくて素晴らしいセリフなのに、なんとなく生きてないように感じたのは、

私が抱いていたフランソワーズの印象と、今回のフランソワーズにズレがあったというか、

りさちゃんのフランソワーズを、私がしっかりと自分の中に落とし込んだ状態で、

今回の3人の関係を観ることができなかったからなのかな・・・と思っています。

りさちゃん、かなり健闘していたように思えるだけに、ここがちょっと残念でした(><;)

 

 

そうそう!ジゴロの皆さんがすっごくカッコ良くてですね!!

ルイの彩凪翔さんは、もう立ってるだけで色気が漂うくらいにステキだったんですけど、

他にもたくさんのジゴロが出てきているなかで、一人、若手の男役さんで

ほたてちゃん(帆風成海さん)を彷彿とさせる面影の方がいたんです。

終演後に調べたら、星加梨杏さんだと判明しましたo(^▽^)o 

若手のなかでも注目株の生徒さんなんですね~。これから注目していきたいと思います!

 

 

それにしても、終始作品に漂う雰囲気がいかにも「昔の宝塚」って感じがして、

すごく見応えがあったし、緞帳が降りた後、『宝塚を観た~!』って思ったんです(笑)。

何度も再演を重ねられた作品ですけど、やっぱり名作は名作だし、

今後もまたどこかで観ることができたらいいなと思いました。