ある方からいただいたメッセージにこんなことが書かれていた。





ずっと前に、kiriさんが毎晩彼さんの夕ご飯に短い手紙(メッセージ)をつけてたと書いてましたよね。ある日、これまでの手紙が全部貼り付けてあったのを見つけたと。


kiriさんは「彼は物を捨てられない性分だから」と言うかもしれないけど、果たして気持ちのない相手のメモをいちいち取っておくでしょうか?








あぁ、そんなこともあったなぁと思い出した。







私としては、彼は何も考えずただオーブンレンジに貼り付けていただけだと思うけども。







もしも、捨てるには忍びないと思ってくれていたのだとしたら、彼もそんな人の心を持ち合わせていたのかと、私は驚いてしまうだろう。







あのころを思うとほんの少し胸がチクリとする。








まだ浮気にも気づいていなかった。








だけど、彼が私に関心がなく、心がないことには気づいていた。







すれ違い生活で顔を合わすこともなく、一日にひとことも言葉を交わさなかった。







今のように「ただいま」のひとこともなかった。








土日どっちかは必ず出かけてしまうし、私が彼と一緒にいられる日は仲間との約束がある日だけ。





日に日に心が遠ざかっていくのを感じた。








ひとつ屋根の下にいても、誰よりも他人だった。








せめてものコミュニケーションと思い、ふせんに短い手紙を書いた。








何ヶ月も、毎日のように書いた。








少しでも私の存在を思い出すようにと。








そんな必死な思いが詰まっていて、手紙がいつまでも残されているのが恥ずかしかった。









続く