パイセンのお店に久しぶりに行ったら、久しぶりにパイセンの後輩のともちんに会った。
私はMさんと一緒にご飯してお茶して、満腹でのお出ましだった。
「こんばんはー。おー、ともちんお久しぶり!!」
「お久しぶりっすー。なんすか、いっつもふたり一緒ですよね。もうこっちがカップルなんじゃないすか(笑)」
「そーなのよ、最近私、Mさんとばっかり遊んでるのよ(笑)」
「なんでですか、彼氏と遊ばないんすか(笑)」
「彼とふたりで出かけることなんてほとんどないよ。Mさんと出かけてる方が多いよね(笑)」
「もうここふたりカップルで良いんじゃないすか?(笑) ところで、今日彼氏は来ないんすか?」
「うーん、今日はどうだろうね」
「えー、聞いてないんすか」
「聞いてないー」
「なんで聞かないんすか」
「生活時間が違うから平日は顔合わさないんだよ(笑)」
「そーなんすか、普段話さないんすか」
「朝は彼が寝てる間に出かけるし、帰ってくるの夜中だし『おかえり』言うくらいだよね、とっくに私寝てるしね(笑)」
「そーなんすね(笑) でもそれくらいの方が逆にいいのかもしれないっすよね〜。ずっと一緒で毎日顔合わせててもそれはそれで色々ありそうですし」
「そうそう。うちは週末くらいしか一緒にいないけど、そのくらいがちょうどいいと思うわ」
「なんっスかその仲悪い発言は(笑)」
「顔合わすとケンカばっかりだもん(笑)」
「確かによくケンカしてますよねー(笑) でもなんだかんだ仲良いっすよね? すごいっすわ、ずっと続いてて。もう何年すか」
「5年かなー。最近はほとんどケンカしてないんだよ」
「そーなんすね」
「これ以上は危ないと思ったらスッと話を変えるのよ」
「引くんスね」
「向こうは絶対引かないからねー」
「そーいや前に、ここでめっちゃやべーケンカしてましたよね(笑)」
「あー…そうそう、やべーケンカしたよね^^;」
(別れ話になったやつかな😂)
「それでもずっと付き合ってんですもんねー。5年続いてるってすごいっすよ。もう結婚と同じっすよね」
「結婚は……そんな予定もないけどさ(笑)」
「結婚してないけど、結婚してるのと同じってことっすよ。そのレベルってことっすよね(笑)」
ともちんとそんな会話した。
確かに仲間うちでは、私たちのケンカは【犬も食わない】みたいに見られている。
でも最近は、ケンカらしいケンカは長らくしてないと思う。
多少言い合うことはそりゃあるけど、寸前で回避する術を学んだ。
グッと堪えて引っ込める。
飲み込めなくて引けなくて譲れなくて、どうしようもない大喧嘩になって家を飛び出して、悲しさとイライラと悔しさでぐちゃぐちゃになった辛さを、たまーに思いだすこともある。
追ってほしいと願ったって絶対追ってくるはずもなく、心配して探しに来てほしいと願ったって、心配してくれるわけもない。
独り相撲でバカを見るだけで、全くの無駄だった。
あんな思いするくらいなら、彼の方を追い出して私は暖かいベッドでぬくぬくしていたい。
この先もしも大喧嘩することがあったら(しないと思うけど)そうしようと誓った。