このシリーズではYMO関連のレコードをまとめています。まとまった入荷があるときに随時更新しています。掲載しているレコードはすべて「アナログレコード」となります。ジャケ写の下に当ショップへの直リン貼っておきます。
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「第2回ワールドツアー」明けの81年2月、YMO関連でまずリリースされたのはツアーに同行した大村憲司の「春がいっぱい」。高橋&坂本プロデュースで、ツアーの中で披露された「Maps」をはじめ耽美なヨーロピアン・テクノ風味の名盤です!
大村憲司 / 春がいっぱい (LP)
前年の「増殖」でYMOと共演を果たしたギャグ集団「スネークマンショー」のファースト・アルバムも2月にリリース。強烈な時事ブラックネタと、「アルファレコード」関連の最新音源を収録した、いわば「ミックステープ」の元祖的な作品。YMOがCMソング用に録音した「磁世紀-開け心」も収録。
スネークマン・ショー / 急いで口で吸え (LP)
「スネークマンショー」2枚目のアルバム「戦争反対」は強烈なエロネタ満載で聴く時は音量注意。バリ島旅行で収録したガムランも収録しており、80年代後期のワールドミュージック・ブームの先鞭をも付けています。
スネークマン・ショー / 戦争反対 (LP)
こちらは82年にカセットテープのみでリリースされた「スネークマンショー海賊盤」。84年にレコードで再発されました。ネタは以前ラジオで披露されたものが中心で、TBSラジオの上層部から出演を打ち切りにされた、エログロ下品なギャグが炸裂しています。
スネークマンショー / スネークマンショー海賊盤 (LP)
YMOは3月にアルバム「BGM」をリリース。前作までのYMOとは違った、耽美でデストピア的な世界観のサウンドはメンバー自身もYMOの最高傑作と自己評価しています。しかしながら前年の坂本のソロアルバム「B-2ユニット」に対抗して細野と高橋が坂本抜きで制作した「CUE」は、坂本との関係に決定的な亀裂を生むことになります。
YMO / BGM (LP)
こちらは「A&M」からリリースされた「BGM」のUSリリース盤。
YMO / BGM (LP)
高橋は6月にアルファレコードにおける一枚目のアルバム「ニウロマンティック~ロマン神経症」をリリース。ロンドン録音で「BGM」のサウンドを更に過激に進化させたニューロマンティックの大傑作です。
高橋幸宏 / ニウロマンティック~ロマン神経症 (LP)
この年、坂本は他のふたりと明らかに距離を置いた活動をしています。4月にリリースしたセカンド・シングル「フロントライン」にはB面に「BGM」に収録された「ハッピーエンド」のオリジナル・ヴァージョンが収録されています。元はYMOのシングルとして予定されていましたが、坂本が拒否したと考えられます。
坂本龍一 / Front Line (7inch)
坂本は10月にセカンド・アルバム「左うでの夢」をリリース。ロビン・スコットやエイドリアン・ブリュー、矢野顕子、糸井重里と主にYMO以外の人脈で制作されています。サウンドもYMOのテクノ~ニューロマではなく、生音を重視した温かい人間的なサウンドを志向しています。
坂本龍一 / 左うでの夢 (LP)
この時期細野と高橋はプロデュースでも優れた作品を産み出しています。細野プロデュースの「サンセッツ」のアルバム「ヒート・スケール」では「トーキング・ヘッズ」におけるブライアン・イーノ的なポジションでシンセ、エフェクトといった「音響系」で存在感を見せています。
サンセッツ / ヒート・スケール (LP)
こちらは高橋のプロデュース作品スーザンのセカンド・アルバム「The Girl Can't Help It」。「BGM」、「ニウロマンティック」と続いたテンションの高さがこの作品でも持続しており、ガーリーなテクノ歌謡からどんどんサウンドが過激になっていきます。アイドルのレコードではない!ニューロマンティックの名盤。
スーザン / The Girl Can't Help It ~ 恋せよ乙女 (LP)
YMOは11月に「テクノデリック」をリリース。このアルバムでは松武秀樹自作のLMD-649やイミュレーターといった「サンプラー」が初めて導入され、大胆なサンプリング・サウンドが特徴です。その実験的なミニマルサウンドと骨太なファンクは、YMOの芸術的到達点であり事実上このアルバムをもってYMOは「完成」します。
YMO / TECHNODELIC (LP)
YMO関連81年最後のリリースは高橋と「ムーンライダーズ」鈴木慶一のユニット「ザ・ビートニクス」のファースト・アルバム「出口主義」。ふたりの趣味であるフランス映画的な感傷的で美しいメロディと、YMO、高橋ソロにおけるニューロマンティック~インダストリアル・テクノの見事な融合!それにつけてもこの年の高橋幸宏関連作品におけるテンションの高さは異常です!凄いです!
ザ・ビートニクス / 出口主義 (LP)
「テクノデリック」リリース後の「ウィンター・ライヴ」で事実上YMOは活動を休止します。翌82年はメンバーのソロやユニットでの活動が中心になり、YMOは解散の道筋を模索する事になります。
次回は「YMO活動休止の82年、坂本龍一人気が一般層へ浸透」です!
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