週末は土曜の朝だけ出勤してから、いつものように福岡に向かいました。
土曜の夜は、お言葉に甘えてまた山内夫妻の家に遊びにいきました。
ホントに居心地よすぎて、遠慮できません(笑)
夕方から夜にかけては、ずっと妻のつゆちゃんとおしゃべりしてて、深夜に夫のケンジ氏が帰ってきてからは3人で話して、さらにつゆちゃんが寝た後もケンジ氏と明け方まで語ってました。
ひさびさにこんなにアツくなった、というくらいアツく語ってホントに充実して、とても気持ちが強くなれました。
次の日はかんぶんのとこで音源の最後の仕上げをしました。
構想から半年、ようやく1曲が完成して、とても感慨深く、終わってしまってちょっとだけ寂しいような気持ちになりました。
音源はばっちり満足のいくものができあがりました。
ケンジ氏と語っている中で、わたしは何度も、「どんな大きなことも、まずはちいさな一歩」だなんて言ってましたが、すべて終わって福岡から帰る道のりでホントにそうだな、と思いました。
わたしがそれをよくある教訓的な感じではなく、心から実感したのは去年の夏、東北一高い山にひとりで登ったときです。
険しい山を登るのはとてもきつくて暑くて、泣きそうなくらいでした。
それでもなんとか山を登りきって、帰りには同じようにひとりで登ってた人ふたりと仲良くなって3人で下山したのですが、最後ふもとまで下りてきて3人で登った山を見上げたときにそれを実感したのです。
どこまでも高い青空にそびえるはるかな山を仰いで、あぁ、わたしこれに登ったんだ、と思うと、震えるくらい感動して、そして心の底から思ったのです。
人間ってすごいんだなって。
こんなに、とうてい届かないような山だって、ゆっくり一歩一歩登って越えれるんだなって。
あぁ、どんなことでもそうなんだって初めて実感として体中で理解できたんです。
この半年、ミュージシャンとしてのわたしたちは昔に比べればはるかにちいさな一歩でゆっくりゆっくり進んできました。
できたのはたった1曲の音源だけど、でも、わたしにはすごく大きな山を越えたように思えます。
これだけしかできなかった、じゃなくて、これができたってことにはとても意味のあることだと思うのです。
かんぶんが福岡で忙しく仕事して、わたしは熊本で仲居して、山口に帰って、場所も遠ければ時間もほとんどあわなくて、ベースもいなくて。
でも、ゼッタイに音にしたいものがあってそれをこうして満足のできるカタチにできて。
昔だったら、メンバーが同じ街にいなくて、仕事で忙しくて、メンバーも足りなくて、そんな状況じゃバンドなんてできないだろうと思っていたし、ないものだらけの中でなにかをしようとは思わなかったと思います。
でも、こうしてできたんです。
まさに「この一歩は小さな一歩だが人類にとっては大きな一歩」という気分です。
ゼロには何をかけてもゼロだけど、このちいさなイチには無限大の可能性があるはずです。
いいときも悪いときもいろんなときがありますが、全速力で走った季節も、立ち止まったままの日々も、ゆっくり踏みしめた時間も、すべてムダなものなんてなかったし、ホントは全部つながっているような気がします。
これからもまた、ムリして走るときもあれば、動きだせないときもあるかもしれません。
そんなとき、またあの日の山を思い出して、今日のこの音の感動を思い出して、ちいさな一歩をためらわずに踏みしめれる力にできればいいなと思います。