ポルトガル北部の旅 ポルト | M.K.S Blog

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料理家・栗山真由美 ライフワークは料理と旅

 こんにちは。

今年の夏休みは紆余曲折あって、ポルトガル旅行に落ち着きました。

相方がまだ行ったことのない北部、ポルト空港を拠点とした旅です。

 

まずはポルト。

生まれ変わったボリャォン市場から。

 

以前のボリャォン市場を知ってる人はびっくりの、全面改装。

噂には聞いていましたが、モダンでスタイリッシュな市場。

地下鉄からの通路もスムーズで美しく、まるで別物のようでした。

 

2階部分にあったよろず布屋さんみたいな店舗で、ポルおばエプロンや、スリッパなんかを探すのも楽しみだったな〜など思い出しました。

 

布製品を扱う店舗は今は1階にありますが、お土産物中心になりましたね。

さて、市場の中心を見ていきましょう飛び出すハート

 

定番Pastel de Nataハート

ポートワインのNATAがあるって、ポルトらしいですね〜指差し

 

ポルトガルのパン、一見普通、無骨で素朴な見た目ですが、滋味深い味わいのものが多いんですよ。

北部だとブロアという、とうもろこしの粉を使ったパンが御当地ものでしょうか。

 

私も初めて見る形状のパンも結構あり、また調べたくなりました。

 

日本のお惣菜パン的なものもあります。

下段の干し鱈コロッケやリソィッシュなどPetiscosがいろいろ。

カフェに行くとスイーツだけかと思いきや、こういったおつまみ系のものもあり、私は率先して食べていました。

スイーツより、特色が出ると思うんですよねーひらめき

 

海洋王国ポルトガルですが、肉もよく食べます。

加工品にはより地域性が出ます。

腸詰のバリエーションたるやびっくりマーク上差し

 

市場の花、青果店も。

 

ディスプレイも良くなったよねー。

指導入ったのかしら?看板持ち

 

このお豆大好き目がハート

 

栗、売ってました。

ポルトガルの栗、おいしいんですよ。

そろそろ焼き栗屋台も出現しそう。

レストラン(特に山沿い地方)にも栗を使ったメニューがお目見えして楽しいんですよ。

 

きのこも!

これからどんどん美味しいシーズンになりますね〜。

日本からポルトガルへ、私は秋から晩秋に出かけることが多かったですよだれ

 

なんというか、ポルトガルの市場で素敵を感じる日が来るとはねぇ〜キメてる

バカにしてないですよ、愛です、愛目がハート

 

国民食バカリャウ(干し鱈)も健在です。

 

おいしいバカリャウを作るには、おいしい塩が必須。

ポルトガルの料理がおいしい理由のひとつに、塩のおいしさがあると思います。

そして塩の名店、Loja de Salの店舗を見つけました。

 

Loja de Sal はポルトガル中部より少しリスボン寄りのRio Maiorにある自然塩の生産販売をしている会社で、

工房や塩田を見るツアーに参加したことがあります。

記憶を辿れば、あれは2012年のこと。

当時、リスボンに行く度にお世話になっていた、Castella do Pauloのドゥアルテ智子さんとパウロさんに誘ってもらったのでした。

Castella do Pauloを通じて知り合った、イタリアから旅行に来ていた日本人のY子さんも一緒に、確かサンタレンに1泊しつつのツアー、楽しかったなニコニコ

そこで見た塩田の美しさ、塩の粒はダイヤのようで、いい塩さえあれば料理はおいしくできる、味は決まるグッを実感したツアーでした。

あの時のこと、まだはっきり覚えているし、私にとってはそう昔のことではないはずが、あれからもう10年以上経っているんですね。

怖いわ〜不安

 

話戻しますね。

Loja de Sal がその後、精力的に事業拡大しているのは感じていました。

商品開発も著しい。

なので、ポルトに店舗があっても不思議はないのですが、久しぶりすぎて懐かしい気持ちになりました。

リスボンなら、もっと頻度高く、見ることがあると思います。

見かけたら、お試しサイズの小袋もあるし、使ってみていただきたいですラブラブ

 

参考までに、Loja de Salのサイトはこちらです左下矢印

 

 

更に市場を進みますと、海洋王国が誇る缶詰たちがずらっと。

最近はお土産の定番にもなり、デザイン化が進んでいます。

私がポルトガルに行き始めたのは、25年前からで、当時も素朴でありながらヨーロッパを感じる素敵なデザインの缶詰はありました。

もちろんダサめもあって泣き笑い、自分好みの缶詰を探すのが宝探しのようで楽しかったです。

もっと重要なのはお味。

でも今まで、ハズレに当たったことがありません。

 

上の段のデザインは前からあり、ポルトガルらしい可愛さがあって、割と買っていた記憶あり。

下段のも見たことがある。

引き込まれたのは中段のかわい子ちゃんうさぎのぬいぐるみ

色もデザインも少し垢抜けていて素敵!と食いついていたら、お店の人から

「フランスへの輸出向けに作られたシリーズです」と聞く。

ははーん、よくある事だけど、何にしてもフランスが絡んでくると、若干おしゃれになったりしますよねひらめき

最近感じたのは、🇧🇪の北海沿岸から国境を越えてフランスに入るとビーチハット(ビーチに置かれた木屋のようなもの)ですら、可愛いデザインに変わる。

昔、バスクを旅した時は、スペインバスクからフランスバスクに入った途端、家や街並み、レストランの食器の類までガラッと可愛くなったのを覚えています。

と、話長くなりましたが、そんな背景を知ると、脳裏に暗雲が立ち込めた。

ポルトガルに来て、わざわざフランスもん買うことないか〜。

そもそも特別フランス贔屓でもないし(普通には好きです)、純ポルトガルで行こう!

かわい子ちゃん缶は、フランスで見つけたいし、その時買うのがいいかも!と止めました。

でも、今思えば、フランスで買うよりきっと割安だったのかもね泣き笑い

 

素敵で可愛いんですが、どこもかしこもデザイン戦争になってる感。

特別な中身を除いて、普通に考えて1缶10€近くするのって、ぼってると思います。

普通の市民は買いません。

缶詰の位置付けも日本とは違い、非常食・携帯食の要素は薄く、質の高いものも多いので、

ポルトガルにおいて缶詰は安い食品ではないけれど、それにしても・・と閉口する場面がありました。

中身はそう変わらないですから、私は人へのお土産用には可愛いデザインを選んで、

自分用にはスーパーで買います。

高級志向のスーパーや、こだわりの食材屋さんへ行くと、ユニークなものも買えるし、発見があります。

そうそう、リスボンでは必ず行く缶詰屋さんがありますが、老舗ながら商品開発も盛んで、

面白いフレーバーや素材の組合せがあって、缶詰業界の奥深さを感じたりできます。

同様のものがあるか、この市場でも聞いてみましたがブー

観光客向けの一般的なアイテムをどの店も揃えていて、デザインで勝負してる・・みたいな雰囲気でしたね。

そう、ボリャォン市場はもはや市民の台所ではなくなり、観光客向けが主流なんですね。

上の写真で好感が持てたのは、右端の柱に飾ってある、缶詰アート飛び出すハート

ちなみに、鮮魚コーナーはどこに?と思ったら、市場の中央部を囲むように、1番外側にありました。

 

牡蠣やムールをその場で1個だけ買い食いできるコーナーなんかもできてて斬新に思いました。

 

バスクを思わせるタパス屋さんがあったり、

 

以前と変わったもののひとつ、立ち飲み屋的な店が増えてましたね。

ケースの中から、好みのワインを選べてグラスで楽しめる・・・

ボトルで買うのはハードルが高いと思ってる人の多いポートワインだって、グラスで試せます。

ボリャォン市場は観光客向けに大きくシフトしたけれど、その旅行者に嬉しい試みがたくさん。

ポルトガルの観光業、本気出してきたな〜、そしてそれが定着してきたな〜と感じました。

 

包丁といえば日本の得意分野だけど、ポルトガルのナイフもなかなか良さそうでした。

この店も、旧ボリャォン市場では見なかったと思うキメてる

 

 

Loja de Salをはじめ、思いがけず記憶を辿る旅にもなった、今回。

最後に、長年お世話になった方の宣伝入れておきましょう。

Loja de Salの回想部分に出てきた、Castella do Pauloさんや、ドゥアルテ智子さんは、私のポルトガル探求になくてはならないご縁でした。

智子さんには、本当にたくさんのことを教えていただきました。

いろいろ夢も語り合ったな〜。

その智子さん渾身の著書、「ポルトガル菓子図鑑」はこちらです左下矢印

 

 

そして、リスボンの名店Castella do Pauloは2015年に京都に移転し、変わらぬ雰囲気で話題のお店となっています。

パウロさんの作るポルトガル菓子は折り紙つき、

日本から通っていた頃を思うと、偶然自分は随分近くに越してきたのに、リスボンに行っても味わえないこと、

その前に、リスボンに行ったら必ず寄る場所であったCastella do Pauloさんがもうない、智子さん、パウロさんに会えないのは寂しい限りです。

日本にいる皆さんには、京都に行かれたらぜひ寄っていただきたいです。

Castella do Pauloのサイトはこちらです左下矢印

 

 

そんなわけで今日はこの辺で。

ポルトガルのことになるとついつい熱量上がってしまっていかんいかん泣き笑い