先場所後に長い間大相撲界を引っ張ってくれた横綱白鵬が引退して、今場所から番付上一人横綱になった照ノ富士が初の全勝優勝して、令和3年の大相撲は幕を閉じた
思えば今年の初場所時点では、まだ関脇だった照ノ富士だが、あっという間に大関復帰したと思ったら一気に横綱昇進を果たし、今場所も慌てる気配がなくて安定した取り口このまま独走して初の全勝優勝かそれとも誰かが照ノ富士を止めるのかそう思いながら2年ぶりに九州で開催された今場所も幕を開けた
まず今場所の優勝争いの本命は、やはり照ノ富士が中心になると見て、先場所8勝7敗と不甲斐なかった両大関に奮起してもらいたい特に正代は熊本県出身でご当所だから、お客さんの声援に応えて優勝争いに加わってほしい
そう思いながら見ていたが、貴景勝は9日目まで連勝が続いたのはいいが、正代は今場所も序盤から星を落として、9日目で4敗目を喫して優勝争いから脱落こうなったら貴景勝には1敗のまま照ノ富士について行ってほしい
そう思っていたら、3場所の出場停止明けから7場所ぶりに幕内に返り咲いた阿炎が元気で、全勝の照ノ富士を貴景勝と共に1敗で追うこうなれば直接対決の可能性も十分にある
今場所も盛り上がりつつある中で、12日目終了時点で全勝は照ノ富士、1敗は貴景勝と阿炎2敗力士は相次いで敗れたので、もう優勝争いはこの3人に絞られたと見る
優勝争いはどんな展開になるかと思ったら、まず13日目に1敗同士の直接対決どちらかが1敗を守るので、まず13日目での優勝決定なし
新横綱からの連覇は、1961年九州場所と1962年初場所の大鵬以来、実に59年ぶりで戦後2人目の快挙であり、一人横綱で新横綱からの連覇は戦後初
照ノ富士の優勝は14日目に決まったが、千秋楽結びは貴景勝戦照ノ富士が勝てば自身初で、平成生まれ初の全勝優勝貴景勝としては、来場所に綱取りをかける意味では、照ノ富士の全勝を阻止して13勝としておきたいところ
照ノ富士の全勝優勝かそれとも貴景勝が全勝を阻止して1差での優勝次点にして、来場所に綱取りをかけるのか
埼玉県出身初の幕内優勝初場所は2016年の琴奨菊から6年連続で初優勝2018年から4年連続で平幕優勝力士誕生
春場所:照ノ富士(12ー3)
一時は大関から序二段まで落ちて地獄を見てきたが、大関復帰がかかる場所で見事に優勝大関復帰決定場所での優勝、関脇以下で3回目の優勝、元大関が2回目の優勝、いずれも史上初の快挙場所後に文句なしの大関復帰特例復帰なしで一から出直しての大関復帰は、1977年初場所後の魁傑以来のこと
春場所中に第71代横綱・鶴竜が引退して、横綱の特権で年寄・鶴竜を襲名
21場所ぶりに大関復帰して、昭和以降初の再大関場所での優勝本割で貴景勝に並ばれたが、優勝決定戦を制する貴景勝を破って優勝決定戦初勝利翌場所は綱取りをかける
名古屋場所:白鵬(15ー0)
この場所に進退をかけて出場した白鵬が、綱取りの照ノ富士と共に初日から14連勝2012年名古屋場所の白鵬と日馬富士以来9年ぶりの千秋楽全勝対決照ノ富士を降して復活の全勝優勝2006年夏場所の初優勝から16年連続での優勝、45回目の優勝、16回目の全勝優勝、いずれも史上1位
初日から白鵬が休場して、いきなり一人横綱になったものの、2017年春場所の稀勢の里以来の新横綱での優勝新横綱が初日から一人横綱での優勝は、昭和以降では初今年に入って関脇、大関、横綱の三つの地位で優勝これは1981年の千代の富士以来の快挙