狂犬病3
日本では1950年に狂犬病予防法ができ、その結果、1956年を最後に狂犬病の発生はありません。
実はこういう国は珍しく、世界でも数えるほどしかありません。
多くの国ではいまだに狂犬病の発生が見られています。
今国内での発生がないからと言って、これからも大丈夫とは言えないのです。
厄介なことに狂犬病ウイルスはいろいろな哺乳類が感染しますので、
感染した小動物が荷物などにまぎれ込んで侵入してくる可能性も否定できません。
だから、もう何十年も発生がないのに毎年の予防接種が義務付けられているのです。
「狂犬病予防法」は人間を守るための法律ではありますが、
予防注射をすることでワンちゃんを守ることにもなるのです。
狂犬病2
狂犬病は狂犬病ウイルスに感染したことで起こる病気で、
ワンちゃんだけでなく人間を含めたすべての哺乳類がかかります 。
主に発症した動物に咬まれることで感染します。
傷口から体内に入ったウイルスは神経を伝って脳に達し、そこで増殖します。
発症すると「狂犬病」という名前の通り狂ったように狂暴になり何にでも噛みつくようになります。
その後、麻痺状態になり、最後は昏睡状態になって死んでいきます。
人間でも症状は同様です。
水を飲む際にのどや全身に痙攣が起きるて飲めなくなるので「恐水病」と呼ばれたりもします。
発症してしまうと治療法がなく、ほぼ100%死んでしまうという恐ろしい病気です。
続きます。
狂犬病1
たまに狂犬病の注射は受けた方がいいの?と質問されることがあります。
打つことで体調を崩したりしないかとの不安があるからなのだと思います。
しかし、私たち獣医師としては、「受けなくてはならない」ものだと答えるしかありません。
狂犬病予防法という法律で、
生後91日以上のワンちゃんは年に1回、4~6月の間に受けなければならない
と定められているのです。
(今年は新型コロナの影響もあり、12月末までに受ければよいことになっています)
混合ワクチンはワンちゃん自身を病気から守るために打つものですが、
狂犬病予防接種はワンちゃんだけでなく、私たち人間を守るためのものでもあります。
ですから法律で義務付けられているのです。
もちろん体調が悪くても絶対に打たなければならないということはありません。
病気などで体調が悪かったり、アナフィラキシーを起こしたことがある場合などは1年間の猶予が認められます。
その場合は動物病院などで猶予証明という書類を発行してもらう必要があります。
続きます。