カッサフォルテ犬猫コラム -108ページ目

SDMA

今日はネコちゃんのシニア・ハイシニアコースに含まれるSDMAについてです。

SDMAもシスタチンCと同じように早期の腎臓病を発見できます。
前回記事にしたシスタチンCは残念ながらネコちゃんには有用ではないため、
ネコちゃんでは代わりにSDMAを測定します。

SDMAもシスタチンCと同じように筋肉の量や食事の影響を受けません。
ネコちゃんでは腎臓の機能が40%落ちた時点で上がり始め、
クレアチニンよりも平均で17ヶ月早く腎臓病を診断できるそうです。

腎臓病の国際的な評価基準では腎臓病を4つの段階に分けるのですが、
今までは診断が非常に難しかった初期のステージ1を診断できるようになりました。
腎臓は壊れてしまうと治らず、
残った部分を大事に使っていくしかない臓器なので、
早く診断して残っている部分が多いうちに治療を始めることで余命を長くすることができます。

特にネコちゃんは腎臓病が多い動物なので、
定期的にSDMAを測定して腎臓病に気をつけてあげてください。

シスタチンC

ワンちゃんのシニア・ハイシニアコースに組み込んだシスタチンCとはどんな検査なのでしょう?

シスタチンCは体の細胞で作られるタンパク質の1種で、
腎臓の機能が落ちると血中の濃度が上がります。
人間でもクレアチニンが上がる前の早期腎臓病を見つける検査として健康保険が適用されるようです。

シスタチンCの特徴として、
クレアチニンやBUNは筋肉の量や食事の内容によって変わりますが、
シスタチンCはそれらの影響を受けません。
また、人間でのデータになりますが、
クレアチニンは腎臓の機能が70%以上落ちて初めて上がるのに対して、
シスタチンCは30%落ちると上がり始めます。
つまりそれだけ早く腎臓病を見つけることができるということです。
ワンちゃんでも有効であることはわかっているのですが、
残念ながら体重が15kgを超えるワンちゃんでは数値にばらつきが出てしまうため利用できません。
15kg以上でシニアコースをご希望の場合、
シスタチンCの代わりにその子にあった検査をさせていただきますね。

腎臓病の早期診断1

ワンちゃん・ネコちゃんともに7歳を超えると慢性腎臓病が増えてきます。
慢性腎臓病の発症年齢は、平均するとワンちゃんで7.0歳、ネコちゃんで7.4歳と言われています。
特にネコちゃんは慢性腎臓病が多く15歳以上では81%の子が慢性腎臓病になっているというデータがあります。
ネコちゃんは尿を濃縮して出すようにできているので腎臓に負担がかかりやすいのです。

腎臓病の診断にはクレアチニンやBUNが指標として利用されてきました。
確かにクレアチニンが上がっていれば腎臓病と診断できるのですが、
クレアチニンが上がるのは腎臓の機能の75%が失われてからです。
つまり、かなり進行してしまうまでわからないのです。
腎臓は壊れてしまうと治らない臓器なので、
腎臓の負担を減らして壊れていない部分を大事に使い、
少しでも元気に長生きしてもらうのが目標になります。
腎臓病と診断がついた時点で残っている腎機能が多い方が余命が長くなると考えていいでしょう。
そのためにも早期診断・早期治療がとても大事なのです。

今年の秋の健康診断キャンペーンでは、
ワンちゃんにはシスタチンC、ネコちゃんにはSDMAという検査がご利用可能です。
これらは従来のクレアチニンよりもかなり早く腎臓病を診断できる検査です。
上に書いたように慢性腎臓病が増える7歳以上の子向けのシニアコースとハイシニアコースに組み込みました。
特に慢性腎臓病が多い高齢のネコちゃんにぜひとも受けてもらいただきたい検査です。