カッサフォルテ犬猫コラム -100ページ目

避妊・去勢手術のデメリット2

避妊手術で乳腺腫瘍の発生率を下げることができるとお話ししましたが、
実は避妊や去勢をすることで逆に発生率が上がってしまう腫瘍もあります。

例えば血管肉腫という悪性の腫瘍は避妊・去勢をした子の方が発生率が高いと言われています。
これを根拠の一つとして避妊・去勢手術に反対の方もいらっしゃいます。
その考え方を否定するつもりは全くありません。
しかし、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症、精巣の腫瘍の発生率と比べるとまだまだ低い数字です。
かかる可能性が高い病気を予防する方がいいと私は考えていますので、
やはり予防として避妊・去勢手術をお勧めします。

大切な家族のことですから、
メリット、デメリット、リスクなどをよく考えたうえで決めてあげてください。

避妊・去勢手術のデメリット1

予防としての避妊・去勢手術についてお話してきました。
予防できる病気などメリットについてばかり触れてきましたが、
もちろんデメリットもあります。
それについてもお話ししなければ公平ではないですよね。

デメリットの第一は麻酔のリスクという点です。
どうしても全身麻酔をしての手術ですので、
絶対に安全ということは言えません。
できるだけ安全な麻酔法を用い、
何かあった時にすぐ対応できるように準備して、
それでも避けられないケースがあります。
99%は安全にできても100%とは絶対に言えません。

2番目は避妊・去勢をすると太りやすくなるということです。
食欲が3割増すというデータがありますし、
食べる量が変わらなくても脂肪がつきやすくなります。
ただ、これは食事や運動の管理で制御できます。

もともとキツイ性格の女の子の場合、
避妊手術をすることでより攻撃的になることがあります。
女の子でも多少は男性ホルモンが出ているのですが、
それを抑えていた女性ホルモンが減る結果、
手術前よりも男性ホルモンの方が強くなってしまうのです。

予防としての去勢手術3

病気ではありませんが、去勢することによって次のような効果が期待できます。

生殖行動ができないことによるストレスをなくす。
攻撃的な行動や性格を和らげる。
あちこちにおしっこをする行動(スプレー)をなくす。(ネコちゃん)


動物の世界では一般的にオスの方が攻撃的です。
なわばりを守るためであったり、
伴侶を得るためであったり戦わざるを得ないからでしょう。
人間界ではどうか知りませんが(笑)。
男性ホルモンを大幅に減らすことによって攻撃性を減らすことが期待できます。
実際に攻撃的な子の治療の一つとして去勢することもあります。

ネコちゃんの男の子は性成熟するとかなりにおいの強いおしっこをあちこちにまき散らすようになります。
これはスプレー行動と呼ばれ、
なわばりを示すためであったり、
他のネコちゃんに存在を知らしめるためだったりします。
この行動が始まる前に去勢手術をすればスプレーをすることはありません。
ただし、一度覚えてしまうと去勢手術をしてもやめないことも少なくないので、
性成熟する前に去勢手術をすることをお勧めします。