認知症は 人生に最大のチャレンジを与えてくれる。 | ニューヨークと東京に暮らす変な経営者のひとりごと

ニューヨークと東京に暮らす変な経営者のひとりごと

(旧タイトル、NYと六本木ヒルズに住む経営者のひとりごと) 
ニューヨークと東京で会社を経営してます。 NYがベースで、年間10回以上、NYー東京間を往復しています。 アメリカ生活が30年以上になるので、日本にいると沢山の驚きがあります。そんな驚きを綴っています。

介護施設をみて、


ご高齢の方々、


若かりし頃は、


こんなはずではなかったはず。


介護をされている人たちをみて、


介護されたくてここにいる人はいないのだろうと思った。 




変形した身体を操りながら、


叫びまくる。


認知症同士、何を会話しても


辻褄が合わない。


それでも会話が成り立つ。


突然、話しかけてくるおじいさん。


それぞれ、


立派な会社のエグゼクティブだった人や医者、


または経営者の両親たちと聞いた。


裕福な家庭であったと思える。


品が良さそうなご婦人もいる。




認知症は長寿社会の副産物とも言える


「バケモノ症候群」である。


人生50年時代では、


認知症や頚椎の病は


地下深く潜っていた。


老化のプロセスとして、


細胞の修復、再生の中、


遺伝子をコピーし、コピーを繰り返しているうちに、


コピーエラーも起きる。


ある文献によると、三分の一の人口は認知症になると言う。


結婚しているつがいに於いては、親が生きていれば4人いるのだから、


もれなく1人から2人の認知症は平等についてくる。 


昔の老人の痴呆症と呼ばれてる時代は、


長寿の人がボケるとされていたが、


今は、皆、長寿となり、


現代社会のこれからやってくる最大の問題であるように思える。


認知症やパーキンソン病は、


不良ミトコンドリアが原因とも言われているが、


老化を遅らせるのは科学的に可能な時代がやってきている。


しかし、認知症になってしまっていたら遅い。

 

認知症の人は、


認知症のタイムゾーンを持っている。


一度、認知症タイムゾーンに足を踏み入れると、


戻って来れない。


あの世にいった人が戻って来れないのと同じである。


黒服の亀に連れて行ってもらった銀座竜宮城で、


浦島太郎は、


鯛やヒラメ嬢と


酒池肉林な世界を楽しみ、


お姉ちゃんと遊び過ぎて、


目を覚まして隣を見ると、


年老いた妻がいた。


浦島太郎の世界はやや現実的なストーリーであり、


代表的な古典ストーリーであるが、


浦島太郎と異なるのは、


認知症は、


現生に二度と戻れない


一方通行の自分ワールドなのである。


認知症ワールドにいる者同士は仲良く分かり合える、


ように見えてて何もわかっていない。




尻に糞尿が付着しているぐらいどうってことない。


尻に付着していることすらわからないのである。 


レストランで呼び鈴を鳴らしてキャッシャーで合掌するのは普通である世界だ。


自分は50年前の若かったワールドにいても、


相手も自分も見た目は老いぼれて、原型をとどめない。


自分の中では、


おじいさんとおばあさんを相手に話をしている少年少女であり、


物語のヒーロー、ヒロインなのである。




介護施設で働く方々がいなければ、


子供らは介護するだけで、


人生が終わるのである。


介護をする人がいないとのたれ死にする。



認知症だけでは死ねないし、死なない。


アメリカでは、認知症になったら銃で自決する人がいる。


頚椎の病を患っている人は自殺願望が高い。そして自決する人も多いという。


頚椎の病は、程度がひどくなると、


年がら年中、痛み、痺れや歩行障害を伴い痛み止めの薬漬けになる。


いつまでたっても、休息リリーフがない。


「生き地獄」である。


頚椎の病は、認知症より深刻である。


ある意味、病床が開かない。  


少しの弾みで転けたりして、


脊髄損傷を起こし寝たきりになった人はごまんといる。


人の目に触れないから、誰も本当とは思わない。


小生の従姉妹は脊髄損傷で寝たきりの配偶者を介護している。



全身麻痺したまま


死にたくても死ねないのだ。


そして、


家族の介護が必要になる。


家族の時間がとられる。 


問題を抱えていて、わかっていて、


意図的に治療をしない人は、


家族に多大なリスクを与えていることに気付こう。


介護も家族の運命である。 


お金で割り切って施設に行ってもらうのがベストだろうが、


その金がなくて、自らの人生を介護に捧げるのもその人のチョイスである。 


介護人生を楽しもう。