監督 マシュー・ヴォーン
ジャンル アクション
出演 ヘンリー・カヴィル ブライス・ダラス・ハワード サム・ロックウェル ブライアン・クランストン キャサリン・オハラ デュア・リパ アリアナ・デボーズ ジョン・シナ サミュエル・L・ジャクソン
鑑賞方法 映画館(ドルビーシネマ)
『アーガイル』、「スカッと」する極上のポップ・シネマでした。
もう文句ないですね。
ポップ・ミュージックを味わう時に、大事だと思っている要素がこの「スカッと」という要素。花火はパッと咲いた瞬間の綺麗さがとあっという間に消えていく切なさが魅力ですが、ポップ・シネマも観終わった瞬間が感動のピークで、思い出す度に深い考察の余韻に浸るなんてこととは無縁。
そりゃ深い味わいのアートな映画作品も大好きですが、それとこうしたポップ・シネマには全く別の楽しみ、味わいがありどちらがいいとか上等とかいうことではありません。そしてそんなふうに垣根をぶっ壊して作品を味わうのがこのブログで大切にしているルールです。
この映画のオープニングでかかるこの曲でスタート。
"The First, the Last, My Everything(Album Version)"Barry White
小粋なビジュアルでこの曲を爆音で聴けばもうすでに映画のトリコです。
あとはマシュー・ヴォーンのなすがままに映画の世界に引きずり込まれるのみ。
ところでこの曲Spotifyにある「アーガイル」のプレイリストだとシングル・バージョンばっかりなのですが、最初のイントロの部分のバリトンボイスの語りこそがこの物語の主要な軸になっているとおもうので、やっぱりアルバム・バージョンでしょう。
(イントロ)
We got it together, didn't we
僕たちうまくやりとげたじゃない?そうだったろ?
We definitely got our thing together, don't we, baby
僕たちは間違いなく僕たちの愛を一緒に手に入れたじゃない?そうだったろ?
Isn't that nice
ステキな気分になるだろ?
I mean really, when you really sit and think about it, isn't it really, really nice
ちゃんと落ち着いてそのことを思い出せば、ホントにステキな気分になるだろ?
I can easily feel myself slipping in more and more ways
もっともっと限りない方法で僕はいとも簡単にステキな気分になれるんだ。
Let's slip in a world of my own
さあ、僕のセカイにいこうよ、
Nobody but you and me
君と僕の二人だけでさ。
We've got it together, baby
僕たちちゃんとやり遂げてきたじゃない。
前回紹介した『落下の解剖学』の次の映画紹介でこんな内容の歌詞を書くのもなんだかなぁ、って感じですけど。
サビだって"You're the First, the Last, My Everything"(きみはぼくがここまで深く愛した最初のひとで、そして人生の最後まで愛し続ける運命の人で、ボクのすべてなんだ)って歌詞ですからね。
音楽ネタのついでにビートルズの”Now and Then”。
この映画の音楽監督を担当したジャイルズ・マーティンからの提案でもたらされたアイデアとのことでビートルズファンとしてはこの話だけでも熱くなります。
レオナ・ルイスの”RUN”も素晴らしい。
映画観ながら音楽にどっぷり浸かれるのも『アーガイル』のいいところ。
そういうプレイリストが見つからんかったので結局作っちゃいましたよ!(上にリンクあります)
スパイアクションにロマンス・コメディの要素をミックスしてそれを飛び切りオシャレなコーティングで包んだ映画でした。
ひとりでも十分ステキな気分になる映画ですが、ぜひ大事な誰かと観に行ってほしいです。