
1位 "Old Town Road" Lil Nas X feat. Billy Ray Cyrus
produce:YoungKio, M.T.Reznor, A.M.Ross
2位 "Bad Guy" Billie Eilish
produce:F.B.O'Connell
3位 "Senorita" Shawn Mendes & Camila Cabello
produce:Andrew Watt, benny blanco
4位 "Truth Hurts" Lizzo
produce:Ricky Reed, Tele
5位 "Talk" Khalid
produce:Disclosure
リル・ナズ・Xが19週目のトップに。
今週のピックアップ
"Boyfriend" Ariana Grande & Social House
ピッツバーグ出身のデュオ、ソーシャル・ハウスのデビュー・アルバム収録曲。
第二のチェンスモぐらいまでいけるかどうか、というところですが、アリアナ・グランデがそのスタートアップをバックアップ。もはやアリアナの曲?というぐらいの勢いです。
"How Do You Sleep? " Sam Smith
サム・スミス、コンスタントにロング・ヒット曲を量産しています。
2010年代の開始当初はどのアーティストもなかなかヒットを出し続けることに苦戦していましたが、後半に入ってスター級と呼べる、連続ヒットを出せる人物が目立ち始めています。
"Trust Issues" Drake
これまでに発表してきた作品からアルバム未収録だったり、非公式だったりした曲をパッケージ。そんなアルバムながら余裕の全米チャート1位。Drake人気っていつまで続くのか!?
"Fear Inoculum" Tool
これまでネット配信をしてこなかった最後の大物アーティスト、Toolが13年ぶりの新アルバム『Fear Inoculum』リリースに合わせてついに解禁。
ストリーミングチャートがTool嵐に見舞われ、そしてこの新アルバムの表題曲"Fear Inoculum"がチャートイン。こんな難解な非ポップな曲がポップ・チャートにランクインするなんてちょっとした”事件”です。1曲で10分以上あるので、時間のあるときに聴きましょう(チョイ聴きしても彼らの曲のトリップした世界にはたどり着けません)。
最近のヒット曲はあるアーティストが独自の世界観を密室の中で自身の手で作り上げるのとは全く違い、作曲の段階から、ピクサーの映画のように様々な人物によって水平分業されています。そうして作成された完全無欠のポップ・サウンドは、どこか歪で脆くて危ういバランスに立った”尖った音楽”には成り得ません。そしてそうした”尖った音楽はチャートにランクインしにくくなりました。まさに今年はその最たる年で、個人的にはあまり楽しくありません。
しかし、そうした気分があちこちで鬱積しているのでしょう。Toolの配信解禁がこれだけもてはやされるのも、みんなもう少し”作家性”の高い音楽が聴きたいのです。
ここ日本でもいま、あいみょんの楽曲が受けています。
彼女の曲は自身が歌っても他人が歌っても”あいみょんの曲”です。
こういう癖のある楽曲を作る日本人が受けているのも、もはや日本人だけでなく世界の作家が日本のヒット曲に関わる水平分業が浸透してきている状況となり、楽曲のクオリティは世界レベルになっているのに、なぜか聴き込んでも食い足りないもどかしさが募っている証左であると思います。
グローバル化と効率化、分業化がとことんまで進行するなか、その揺り戻しでアパレルではグローバルSPAが衰退してきたように、音楽でもそうしたモジュール化したパーツを組み合わせたようなプロダクツと対極をなす、ある種職人気質な楽曲が求められているようです。
"What Happens in a Small Town" Brantley Gilbert + Lindsay Ell
一時期パリピなんて言葉が席巻しましたが、その消費はSNS経由で急速で伝播し速攻で流行するキャッチーさが必要。それにはSPAのプロダクツのような効率の良い生産性が必要でしたが、その結果の産物は飽きがくるのが早いため文化の咀嚼という行為にはいささか不向き。そんななか、パリピから距離を置いた層がたどりつくものこそが、こうした懐かしくて新しいものなんだと思います。
米国でのカントリーの普及、そして日本でのコブクロ、いきものがかり、西野カナのカントリー風の楽曲~あいみょんのヒットにはこうした新しい価値観の浸透を見いだせます。