
1位 "Closer" The Chainsmokers feat. Halsey
produce:The Chainsmokers, S.Frank, F.Kennett
2位 "Heathens" twenty one pilots
produce:M.Elizondo, T.Joseph
3位 "Cold Water" Major Lazer feat. Justin Bieber & M0
produce:Diplo, Benny Blanco, Jr. Blender, King Henry
4位 "Let Me Love You" DJ Snake feat. Justin Bieber
produce:DJ Snake, Andrew Watt
ジャスティン・ビーバーとDJ Snakeのコラボ曲が4位に浮上。
ジャスティン・ビーバー、当たり年となっていますね。
匿名性の高いEDM故の没個性という弱点をフィーチャリングアーティストのバリューで補うことが主流化しています。
EDMが米国の音楽業界に浸透したことによる劇的な変化です。
ただ、これが行き過ぎると、作品の単価が上がり、EDMの持っていた高い利益率が著しく低下することにつながります。
空前の利益率をもとに、巨万の富を手に入れているアーティストはもちろん、プロモーターがそれを元手にスター級のアーティストをフィーチュアして「エビで鯛を釣る」ような大きな成功を手に入れようとしているのは当然のながれでしょう。しかし制作費の高騰はかつてヒップホップがそうなったように、ただただド派手でバブリーな大味の音楽で溢れてしまい、結果最先端のヒップな音楽ジャンルという座を追われることになります。
個人的にはそういう音楽もポップミュージックとして大好物なのですが、大概の場合には、音楽を愛する人の多くは、そういう音楽には「過去のジャンル」の烙印を押してしまいます。
この流れ、そういう意味では危ない賭けの兆候と感じています。
5位 "Cheap Thrills" Sia feat. Sean Paul
produce:G.Kurstin
チェインスモーカーズの”Closer”が6週目の1位に。
今週のピックアップ
"We Don't Talk Anymore" Charlie Puth feat. Selena Gomez
トップ10圏内に返り咲いて9位に。
EDMがBPMを遅めてきたころからトロピカルな感じが時代の空気になってきましたが、この曲はその流れにうまく沿わせた作りになっています。
温暖化が急激に進む現代は、どんどん暑くなってきてトロピカルな音楽が似合う街もどんどん増えていますからねぇ。
"My Way" Calvin Harris
EDM界のトップランナーとして爆走中の彼も、ちょっとトロピカルな雰囲気。
そして自身で歌っているのは現在1位のチェインスモーカーズに、歌うEDMアーティストの第一人者としてのプライドを見せたような構図。
ただ、本人のインタビューでの発言を見ると、EDMはどれもこれも一緒になってしまっているので、自身が歌うことにより他との違いを出している、ということらしい。
トップランナーだけに、見ている景色が広く、冷静に自分の立ち位置を見ていて、孤独にその危機感と戦っている内面が吐露されていました。
彼の曲が他のEDMアーティストと音の鳴り方そのものが違う次元であるのも、彼のその危機感からくるシビアさと無関係ではないように感じます。
本作も音に全く無駄がない3分間の至高の芸術。
これを手軽に消費してしまえるからポップミュージックという文化は恐ろしい。
これと同水準の芸術は本来なら10倍か100倍のコストをかけないと味わえません。
"Juju on Dat Beat (TZ Anthem) " Zayion McCall feat. Zay Hilfigerrr
ヒップホップの進化とともに分化してきたもののなかで、最も若い世代から支持を受けているのはこの手のもの。
どんどん新しい曲が流行し、そのダンスが動画としてアップされますが、ここ10年ほど曲自体は驚くほどに進化しません。
どこか日本の演歌と似た、まるでシーラカンスのようなところがありますが、それは演歌も実際は「歌ってみた」という需要から成り立っている商品であることと共通しているような気がします。
カラオケが流行したときにコムロサウンドが席巻したのも同じような道理でしょう。
"Key to the Streets" YFN Lucci feat. Migos & Trouble
”聴く音楽”としてのヒップホップはこれまた奇怪な進化をしていて、ジャンル内でダンスに特化した分野が成立したこともあって、ダンスミュージックである必要性から解放されたため、かつてダンスミュージックとしての役割をロックンロールに預けたあとのジャズのように”ヒップさ”に重点を動かしつつあります。
このダンスミュージックと先鋭的な音楽の間での駆け引きが今のこのジャンルの作品の面白いポイント。
"Goosebumps" Travis Scott
一度ここで取り上げた曲ですが、これなんかも”ポップミュージック”として考えればかなり先鋭的。
こういった奇天烈な作品を流行として消費される土壌があること自体が貴重。
そう考えるとポップミュージック界は今もって健全であるといえます。