
『川本真琴』川本真琴(1997年6月25日発売)
寡作のアーティスト、しかもほとんど表舞台にでてこない。にもかかわらず、未だに根強い支持を集める彼女。
そのキャリアの最初にして最大のヒット作。
”10分前”
アルバムの1曲目を飾るナンバー。
ケイト・ブッシュとかいろいろ小難しい語り方もあると思いますが、”儚げでカワイイ”という彼女の魅力が詰まったナンバー。
”愛の才能”
”和製プリンス”岡村靖幸の作曲・編曲によるデビュー曲。
PUFFYのデビューとちょうど時期が重なって、女性アーティストの新しい在りかたが新鮮でした。
個人的にも収録曲中一番好きなナンバー。
”DNA”
なにゆえにタイトルがDNAなのか?
一説には”(D)大嫌い(N)なのに(A)愛してる”という意味だということですが・・・。
発音に必ず母音が伴う日本語の弱点として、子韻が繋がるような小回りの効いたヴォーカルが難しいのですが、独特の声質と歌詞を詰め込んだ早口な発声を武器に、ちょこまかと小回りのきく歌唱で、日本語なのにリズミカル。
”1/2”(にぶんのいち)
『るろうに剣心』のテーマ曲というのが、ソニー・ミュージックらしいタイアップ。
”愛してる~♪”(×3)は歴史に残る名フレーズ!
この作品の編曲者として、”愛の才能”以外の全作品に携わっている石川鉄男氏。
彼のシンセの妙味もこのアルバムの聴きどころの一つ。
そんな石川氏の師匠は80年代ポップスを代表する名アレンジャー大村雅朗氏(代表作”Sweet Memories"松田聖子)。
その大村氏はこのアルバムが出た直後の1996年6月29日に47歳でこの世を去っています。
師匠の死と同時に産み出された弟子の傑作。
なにやら世界は見えない運命によってつながっているように思います。