
『塩、コショウ』GReeeeN(2009年6月10日に発売)
このコーナーで取り上げるにはまだ新しすぎるタイトルとも思えますが、ここで紹介する”和”のコンセプトといえばこのグループを外すことはできません。
音楽で和風、というと、音色や曲調に特徴を見出しがちですが、私は日本語の響きにこそ日本のポップソングの特色が出ていると思っています。そして、彼らはきちんとそこに向き合って作品を重ねてきています。
彼らが作る作品を指して、”マンネリ”と言う人も多いです。実際、多くのアーティストが自分の成功した作風を踏襲して作品を作り続けたり、誰かが流行らせた曲の焼き直しのような曲を作ったりしています。
でもそうやって”ジャンル”というものが出来ていくのだろうし、そういうことで”流行”というポップミュージックの持つ魅力的な部分が重層的に形作られるのだと思います。
私の身近に絵を描いている人がいます。その方は、ある有名な作品展で入選を繰り返されていますがもう10年ほど同じテーマで絵を描いておられます。その方いわく、10年が最低ライン、そのぐらい同じテーマを掘り下げないと、芸術のなんて評価できないとのこと。
ポップ・ミュージックの世界でなく芸術と捉えても一見”マンネリ”と見えるのは、鑑賞する際のちょっとした心構えで変わってくるものかもしれません。
そうは言っても、聴く側の人間もバカではなく、魅力の無い音楽については跡形もなく淘汰される現実があることも私たちは経験済みです。
変わっていくこと、変わらずにいること、そのギリギリのラインのせめぎあいこそがポップ・ミュージックの醍醐味。
”光”
アルバムはこのカラフルなポップ・ナンバーでスタート。
”遥か”
泣けます。アレンジがこれまでとは違うピアノやストリングスを前面に押し出したものであるのも、この曲が特別のものになっている理由でしょう。PVも合わせて鑑賞すると涙があふれてきて止まりません。
”歩み”
個人的にアルバム中一番好きな曲です。いかにも彼ららしいナンバーですが、ここでもストリングスの音や深いドラム音が非常に良いアクセントになっていて、気持いい仕上がりです。
”刹那”
”扉”