2009年お気に入り映画の総括 | ポップ・ミュージックのトリコ

ポップ・ミュージックのトリコ

流行音楽を聴きながら、人生を音楽で豊かにしたいと願う、私的でミーハーなブログです。

毎年恒例の私的な映画番付です。

例によって、100点を満足基準でつけている個人的なリストから、上位12作品(月に1本を想定)をピックアップします。

対象作品は2009年にDVD発売された作品です。

1位 172点
『グラン・トリノ』
公開時キャッチコピー「俺は迷っていた、人生の締めくくり方を。少年は知らなかった、人生の始め方を。」
上映時間 117分
ジャンル ドラマ
監督: クリント・イーストウッド
出演: クリント・イーストウッド/ビー・ヴァン
http://wwws.warnerbros.co.jp/grantorino/

クリント・イーストウッドの引退宣言で彼の最後の映画と運命づけられた作品。
この作品は人生の終わりをどう締めくくるか?という命題について挑んだものですが、それはそのままイーストウッドの映画人生そのものにも置き換えられ、「役者・クリント・イーストウッド」としての遺書ともとれる内容。
彼はハリウッド黄金期に幼少期を過ごし、テレビによって没落してしまったその夢工場を「オトナ」にするために人生を堵してきました。
さてしかし、映画の成長はその撮影技術や映写技術の発達とは比例せず、結局は先人の辿った道を反芻してハリウッドは子供アニメの延長線上のような内容の作品を最先端のテクノロジーで描く、という悪癖を克服することはできませんでした。
彼はそんな映画界を看過出来ず、老体に鞭打って、頑固に映画の精神的な成長を促そうとしてきました。
 まさに孤高の映画人。”映画が好きでしょうがない”ことと業界を代表する俳優(監督)である使命感がこれまでの彼を支えてきましたが、ここで彼は人生の大きな選択”引退”を選びました。
本作はそんな彼の心情が、溢れ出るかのような渾身の一作。

2位 152点
『モール★コップ』
上映時間 91分
ジャンル コメディ/アクション
監督: スティーヴ・カー
出演: ケヴィン・ジェームズ/ジェイマ・メイズ
http://www.paulblartmallcop.com
ここ最近日本でも急増したショッピングセンター。そんな巨大なテナントを守る男を主人公にした作品。
私も最近よくこの手の施設には行くのですが、郊外ならではの”ヤンキー”相手に奮闘するガードマンを見かけて、この映画の哀愁は万国共通であるなあ、と感じました。

松本人志は一番面白い”笑い”は人のなんとも情けない、泣けてくるような笑いであるといっていました。
この映画はまさにその笑いが充満した作品。
組織の劣化、加齢による衰え・・・、人は常に自分にこのなんとも情けない感情を奥底に抱いています。
そして、その普段強がって抑圧している感情を、こういった作品によって解放し、心のバランスを保っているのだと思います。

3位 146点
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
上映時間 167分
ジャンル ドラマ/ミステリー/ファンタジー
監督: デヴィッド・フィンチャー
出演: ブラッド・ピット/ ケイト・ブランシェット
http://wwws.warnerbros.co.jp/benjaminbutton
最近は人生を題材にした作品がよくヒットしますが、これもそのうちの一つです。
アメリカを除いてはどんどん高齢化が進む先進国(米国も白人だけでみればその傾向に近い)だけあって、”老い”というものは非常にクローズアップされつつある題材です。
しかし、私はこの作品によってフィンチャーが描写したいものは、人生だけでなく、彼が身を投じる映画界の歴史もあるのではないかと思いました。
スター俳優や名匠が高齢化していく中、不気味なまでに成長しない大作映画の中身。
この状況について彼なりの思いを託した作品とも受けとれました。

4位 138点
『シャッフル』
公開時キャッチコピー「並び替えられた1週間──その謎を解けば、運命は変わる」
上映時間 96分
ジャンル サスペンス/ミステリー/ドラマ
監督: メナン・ヤポ
出演: サンドラ・ブロック
http://shuffle-movie.com/
時間軸をバラバラにして紡がれるストーリー。
映画というものが、空間・時間軸を物語性の強い物に編集してストーリーを際だたせて成立していることを思えば、かなり型破りな作品。
たいてい、時間軸をバラバラにする作品は、時空を超えて、主人公が来るべき未来を変えるドラえもんの劇場版のようなSF作品になることが多いのですが、ここでの時間軸のバラされ方は、まったく違う意味を持って視聴者にメッセージを送ります。
ドイツ出身の新人監督らしい野心に満ちた作品。
アンチ・ハリウッドともいえる斬新な作品をサンドラ・ブロック主演で録るというのもニクい仕掛け。

5位 134点
『40男のバージンロード』
上映時間 106分
ジャンル コメディ/ロマンス/ドラマ
監督: ジョン・ハンバーグ
出演: ポール・ラッド/ジェイソン・シーゲル
http://iloveyouman.com/
せっかく決まった結婚式に彼には花婿付添人を頼めるような親友がいなかった・・・。
というありそうでなかった映画の題材。その親友探しにポール・ラッドが演じる主人公が奔走するわけですが・・・。
私自身も就職時に地元を後にして以来、仕事仲間としか付き合いが無かったため、これという親友がいなかった生活が続いていました。
本当にしばらくぶりに親友と呼べるものに出会えたのは、幼稚園に通う娘の友達のパパたちだったというのが私の場合のオチになるのですが、社会人になってから、親友を見つけるというのは、ホント稀な話だと思います。
このファンタジーともいえる男の友情物語を心躍る軽快なテンポで録りきったオトナの青春映画です。
この映画を見て、男ならではのバカ丸出しの友情にニヤッとしない人はいないでしょう。
何歳になっても男は少年なんです。

6位 125点
『バンク・ジョブ』
公開時キャッチコピー「封印された英国史上最大の銀行強盗事件──これは実話である。」
上映時間 110分
ジャンル サスペンス/犯罪
監督: ロジャー・ドナルドソン
出演: ジェイソン・ステイサム/サフロン・バロウズ
http://www.bankjob.jp/
”金庫破り”のはずが、ここに入っていた英国王室スキャンダルまで盗んでしまったことから、政府に追われることになるという破天荒なストーリーですが、これが実話がベースとなると、グッとサスペンス色が増します。
昨年一番”手に汗握る”展開の映画でした。

7位 124点
『ベイビーママ』
上映時間 99分
ジャンル コメディ/ロマンス
監督: マイケル・マッカラーズ
出演: ティナ・フェイ/エイミー・ポーラー
http://www.babymamamovie.net
代理出産にまつわるコメディ。
最初から最後まで主人公の二人が繰り広げるドタバタ劇に笑いっぱなし。
オースティン・パワーズのシリーズの脚本を手掛けてきた氏だけあってテンポよくストーリーを進めてくれます。
監督デビュー作ですが、こりゃ次回作も楽しみです。

8位 123点
『イエスマン “YES”は人生のパスワード』
公開時キャッチコピー「それは、今まで誰も気づかなかった幸せになる方法」
上映時間 104分
ジャンル コメディ/ドラマ
監督: ペイトン・リード
出演: ジム・キャリー/ゾーイ・デシャネル
http://wwws.warnerbros.co.jp/yesman/
ジム・キャリーのコメディは全くバカなものからヒューマン・ドラマのようなものまで幅広いですが、この作品はかなり後者よりの感動も味わえる内容。
人生前向きに生きなくちゃ!と思わせてくれます。

9位 122点
『アイアンマン』
公開時キャッチコピー「装着せよ──強き自分」
上映時間 125分
ジャンル アクション/SF
監督: ジョン・ファヴロー
出演: ロバート・ダウニー・Jr/ジェフ・ブリッジス
http://www.sonypictures.jp/movies/ironman/
よくあるアメコミ原作だと思って観たら、全く違うテイストの作品でした。
米国もそろそろ紋切り型のヒーローものではない作品を投入し始めています。
なにしろロバート・ダウニー・Jrのオヤジ感が非常にいい味を出しています。

10位 116点
『消されたヘッドライン』
公開時キャッチコピー「暴くのか、逃げるのか──。それは、一人の新聞記者が見た“現代アメリカ最大の闇”。」
上映時間 127分
ジャンル サスペンス
監督: ケヴィン・マクドナルド
出演: ラッセル・クロウ/ベン・アフレック
http://www.stateofplaymovie.net/
映画が成熟を目指していた70年代の作品を蘇らせたかのような社会派サスペンス。
重いテーマにスリリングなストーリー展開。そしてきちんと楽しめるエンタメ性。
ちょっと”重い”のが観たいなあ、という気分のときには、絶対おすすめ。

11位 114点
『ハプニング』
公開時キャッチコピー「人類は滅びたいのか。」
上映時間 91分
ジャンル サスペンス/ミステリー
監督: M・ナイト・シャマラン
出演: マーク・ウォールバーグ/ゾーイ・デシャネル
http://movies.foxjapan.com/happening/
わかっちゃあ~いるけど~やめられない♪
シャラマン映画の結末はいつも”なんじゃそりゃ!”という困惑と感嘆がいっしょくたになった手品のよう。
それでもまた観たくなるのは彼にしか書けない結末があるから。

12位 112点
『ゴースト・オブ・ガールフレンズ・パスト』
上映時間 100分
ジャンル ロマンス/コメディ/ファンタジー
監督: マーク・ウォーターズ
出演: マシュー・マコノヒー/ジェニファー・ガーナー
http://www.ghostsofgirlfriendspastmovie.com/
クリスマス・キャロルのパロディもの。
ディズニーの新作もあったので、それらを通じて「クリスマス・キャロル」を知っている人なら、存分に楽しめる一本。
ただのパロディではなくロマコメに料理したあたりが更に面白さを倍増させています。

今年はコメディが豊作でした。あとはサスペンスものも良作が多かったです。
世間が暗いので、せめて映画は夢のあるものがいいです。