女性アーティストのアルバムベスト15 (上級編の①)  | ポップ・ミュージックのトリコ

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流行音楽を聴きながら、人生を音楽で豊かにしたいと願う、私的でミーハーなブログです。

さてここからは上級編。上級編とは、音楽的に難解なものを取りあげたものではなく、私の完全に個人的な嗜好を反映したものです。
選考基準は、中級編で紹介した作品を超えるクオリティを追い求めた、女性アーティストたちの飽くなきポップ・ミュージック探究の歴史上、外せないものを念頭に置きました。

ポップ・ミュージックのトリコ-Tusk
『Tusk』Fleetwood Mac(1979)

いきなりフリートウッド・マックです。このアルバムは、前作『噂』の成功を受け、前作を超える成績を残すべくレコード会社からの大きな期待も受けながら製作されました。メンバーたちも、十分な製作費と製作環境の下、作品作りに没頭し、2枚組の大作として完成しました。
"Over & Over"
クリスティン・マクヴィーのヴォーカルによる幻想的なナンバーでアルバムの幕は開けます。パンク・ニューウェイブの流行を嗅ぎ取ったアレンジが、この曲にぴったりはまっています。

"Think about Me"
これまたクリスティン・マクヴィーの曲。ちょっとアッパー目なナンバー。彼らの曲で個人的に一番好きなものです。

"Angel"
スティーヴィー・ニックスなら、アルバム収録曲ではこの曲が一番好きです。

このアルバムは大きな期待がありながら、セールスは奮いませんでした。失敗の理由に、発売前にラジオでかかってしまいテープに録音されて買う人が減ってしまった、という説がメンバーにあったようですし、レーベル側は、バンドが音をあれこれいじくりすぎた、という意見があったようですが、私は当時のレコード販売そのものの不振が大きく影響していると思います。このぐらいの年から、米国では急にレコードが売れなくなってきたのでした。色々理由はあると思いますが、そもそもレコードを買う人が急減したのです。以降、CDの登場で、旧作の買い替えの需要を含むブームが訪れる80年代中盤まで、レコード販売は苦しい時期を迎えることになります。
そのような背景にありながら、このアルバムは期待以上ではなかったにしても、かなりのセールスを2枚組というハンデもあるのに記録しました。私はこのアルバムが彼らのベスト・アルバムだと思います。