
『かぜよみ』坂本真綾
前作収録曲”ループ”の成功以来続けられた、菅野よう子以外の編曲者の起用は、彼女にとって、彼女自身の音楽を見つめなおす、いい機会となったようで、すっかりアーティストとしてたくましく成長。そして昨年『マクロスF』の主題歌にて再び菅野よう子とコラボ。チャートを荒らす圧倒的な影響力を見せつけ、新年早々、いよいよアルバムの発売。なにしろ、ここ数年の活動が寡作であったことから、点と点の結びつきしか明らかになっていなかった、ここ数年の音楽活動で得たものが、かなり充実したものであったことが容易に想像できるものになっています。
”風待ちジェット~kazeyomi edition ”
シングル・バージョンとはグッとアレンジを変えて、オーガニックな雰囲気に。この新しい編曲は作曲者である鈴木祥子の手によるもの。やはり女性ならではの感性。このアルバムのコンセプトがわかりやすい形で提示されています。
”さいごの果実”
作曲は同じく鈴木祥子。この鈴木祥子は、自らすべての楽器を演奏して、セルフ・プロデュースもやってのけるという活動を2000年ごろから続ける、ミュージシャン達から人気を集める本格アーティスト。なんとなく菅野よう子とも重なる人間像なのですが、その鈴木祥子の作品を取り上げるあたりに彼女の音楽に対するこだわりが見えます。しかも、この曲の編曲は椎名林檎との『平成風俗』でのコラボでも有名なオーケストラアレンジの奇才、斉藤ネコ。こだわり抜きますねぇ。
”トライアングラー”
待ちに待った菅野よう子との再コラボ。非常高いキーで楽曲がまとめられていて、高揚感あふれた作品に仕上がっています。この2人の相性の良さが改めて証明されました。
”雨が降る”
作曲は鈴木祥子と同じく、自身で作曲、編曲もこなすマルチアーティスト、かの香織の手によるもの。編曲は再び斉藤ネコ。ドラマティックに仕立てたサウンドが魅力的。
坂本真綾って誰?という人もやはりいるのでしょう。しかし、その声は日本人なら必ず知っているはず。8歳から洋画の吹き替えを中心に活躍する声優。アニメの声優としても、数多くの作品で主役を担当してきた超売れっ子。すでに20年の経歴を持つ、表現のプロ(『LOVERS』のチャン・ツィイー演じるシャオ・メイの吹き替えは特にお気に入り!)。その経験を丁寧に練り込んでつくり上げた、芸術作品です。
今年購入したアルバム
日本語 1