4月30日時点で、新型コロナウイルス (Covid‐19) の感染者数は300万人を超え、増加を続けている。感染拡大に対処するため、各国政府は平時には前例のない経済活動の制限を実施してきた。経済協力開発機構(OECD)は、封じ込め政策が多くの国で20%から25%の生産量減少を引き起こすと推定している。また、国際通貨基金 (IMF) は「大恐慌以来最悪の経済状況」として、2020年の世界経済はマイナス成長になると予測している。

この前例のない衝撃に対して、各国政府は、個人への現金給付から経営不振企業への 「無制限」 融資まで、大規模な経済支援を約束した。3月26日に開かれたG20首脳会議では各国首脳が、「パンデミックの社会的、経済的、財政的影響に対抗する」ために、G20の2019年比国内総生産 (GDP) の7.4%に当たる5兆ドル以上を使っていると明らかにした。

 

20諸国がとった主要な財政措置を分析し、分類した。いくつかの重要な傾向が現れている。

・財政支出は4月10日以降増加している

 

4月29日時点で、G 20諸国は、G20のGDPの9.3%に相当する6兆3000億ドルの財政支出を行っている。そのうち、3兆2000億ドルは政府の直接支出(GDPの4.8%)であり、4月10日時点の2兆1000億ドル(GDPの3.1%)から増加した。信用補完で2兆3000億ドルを拠出し、減税でさらに8000億ドルを拠出している。


・G 20の融資保証の枠組みだけでも2兆ドルを超える

 

欧州諸国を中心とするG 20諸国は、G 20のGDPの3%に相当する2兆ドルを超える融資保証の枠組みを発表している。多くの保証の枠組みは財政支出として数値化していないため、融資保証の数字は50%で「財政支出」として割り当てており、その結果、財政支出の総額は6兆3000億ドルという数字となっている。もし、融資保証の数字を100%で 「財政支出」に割り当てると、GDPの10.8%に相当する7兆4000億ドルに増加する。

 

 

・開発途上国の財政出は増加したが、先進国と比較すると大幅に下回っている

 

4月29日のG 20の開発途上国の財政支出はGDPの平均3.2%で、4月10日時点から1.2%の増加となったが、先進国の平均11.6%を大きく下回っている。中国が2兆3000億元(3260億ドル)の地方債を発行すると発表したことで、中国の財政支出はGDPの3.7%に達した、2008年の世界金融危機の時の額をまだ大きく下回っている。