全てはセオリーどおりだよ | A skater's soul ~髙橋大輔応援ブログ~

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フィギュアスケーターを愛してます。
中でも、別格なのは ”高橋大輔”

時系列で言うと、熊哲会談の後に、プリズムの映像での最終インタビューなんでしょうかね。


熊川さんとお会いした時、おどおど感(笑)というかあの自信のなさ。

その後の、プリズムでの奮い立たせるかのようなポジティブ発言。


ほんとに、あのタイミングで対談の設定があって良かったですね。


高橋がソチ代表にもれるはずなんてない、のが前提で、全てがセッティングされているはずです。

年末年始、高橋の特集が圧倒的に多いこと、

これも大ちゃんにとっては2次的プレッシャーなんだろうな・・・と思います。


彼に期待する映像メディア、スポンサー、出版社、ソチに出る出ないの動向ひとつで

関係者全ての予定が狂ってしまう訳で・・。

これって、グランプリファイナルの時も相当辛かったと思う。



それでも、必要なときに必要な人を呼ぶ大ちゃん、

最初は熊川さんと会うのも気持ちが乗らなかったことでしょうが

あの愛あるゲキで、相当救われたと思います。


ほんとにありがとう、熊哲(あぁ、この呼び名が似合わない人・・)




大ちゃんは、フィギュア日本男子を世界に知らしめ、精鋭を送り出すべく道を作り続けた人。

本田君が道半ばで引退した後、男子の表現世界の可能性を広げ

スポーツと芸術の、深部での融合を実現してきた人。


その先頭を走り続け一時代を築いた人間が、集大成の大会を終えた後

どういう道を進んでいくのか。


これ自体、日本男子フィギュア界が初めて経験することで、

ここでも、またパイオニアになっていくんだろうと思う。


本人の自覚があるかは別として、

世間を巻き込んで、時代を動かしてきたのは

やっぱり、みどりさんと真央ちゃんくらいしか思い浮かばないから。



ソチ後の将来も見据えて、本当に来月が自分の人生のターニングポイントになる、と

きっといろんな覚悟をしているのだと思います。



あの全日本の結果も怪我も、すべてはソチの為の最終試練だと本人も思っていることでしょう。

私も思ってた。


でも、あの悲愴なほどに覚悟する大ちゃんを見て、劇薬すぎたんじゃないか、と心配になってしまった。


ソチに行きたい、んじゃなくて、行かなきゃいけない高橋大輔だったから。


初めてで無我夢中の8年前

怪我明けで無我夢中の4年前


日本のエースとしてパイオニアとして、集客の目玉として

日本全国にいるファンの思いと、スポンサーの期待と

今回選考で落選した戦友の無念と

団体戦のリーダーとかいう訳の分からん重責と

「高橋大輔」と世界に轟く屋号を背負って


3人で行くけど、たぶん一番孤独であろうソチ五輪。


3回目の余裕なんて全くない、一番のプレッシャーを背負っていくであろうソチ五輪。




NHKの番組で清水宏保さんが言っていた「期待に応えよう、という考え方は良くない」というのも

大ちゃんの言う「期待に応えなきゃいけない」というのも

たぶん、どちらも正しいんだと思う。




責任感を引き受けすぎる性格が、これまで「欠場・休場」を思いとどまらせ、

あげく、怪我を悪化させたのは、全日本の様子で良く分かった。


本来ならば、調整とブラッシュアップに要されるこの一か月間で

まず怪我を治さなければならない。

そして、最大の不安要素、クワドを完成させなければならない。


歌子先生のいう「ケガの功名」

ナベさんのいう「追い込まれないと火がつかない」

今回背負ってしまったプレッシャーは、これらの言葉の範疇を既に超えている。





それでもね、やらなきゃならないし、絶対やってくれるやつだと思う。

高橋大輔は。


今回の熊川さんは、たぶんスケアメ後のモロゾフなんだよな。



大ちゃんにとってのセーフティーネットであり、最後の砦であり、

命に代えても高橋を守るであろう歌子先生。

そして、そのチーム。


高橋大輔がスケーターとして成長を続ける過程で、既にチームの枠を飛び出してしまったと

私は思ったよ。


歌子先生は、スポーツの指導者だから

たぎる情熱とか、闘争心とか、勝利の為の冷静な判断とか、並の男性よりは持っているはず。


それでも、私はその姿にずっと、ものすごい母性を感じてきた。

奇しくもインタビューで「自分は隣で見守ってきただけ」とおっしゃってましたが

これも謙遜だけではないのかもしれません。


強い母性と、闘争心をコントロールし時に油を注ぐほどの指導力を共存させるのは難しいんだと思う。


だから、ソチへの道中、モロゾフは必須アイテムになったし

この期に及んで「ケガの功名」さえ必要になってしまったような気がするんです。





でもね、

歌子先生は、高橋の指導者として最後にものすごい力を発揮するのだと思う。


今回の全日本という最終試験が高橋に課した重い重いプレッシャーを

ガッツとかファイトとか闘争心とかじゃなく

高橋自身が心の奥底に持つ、真のアスリートとしての逞しい人間力を


「さぁ、今でこそ発揮していらっしゃい」と

穏やかにリンクに送り出す時にね・・・。





ここまで、自分で道を作ってきたんだから

この先どんな未来になっていこうと

全ては「高橋らしい」ものになっていくはずです。


私のスケートに関するたくさんの思い出が

「高橋前」と

「高橋後」で語られるように


彼自身が「紀元」になる。




どんな未来であろうと、彼が笑っている姿しか想像できないんですよね。


世にある幸福や優しさを自分の人生に引き寄せる力がある。




今は辛いだろうし、しんどいだろうし、キツイだろうと思う。



でも、あと1か月、死ぬ気で頑張れ。


その後は、「死ぬ気で頑張れ」なんて言わないからさ。



ずっと応援してるから、頑張れ!


頑張れ!