<悲しいときは・・・①からの続きです>

 

 



もし、「自分」がひとつのだったら・・・その船にはいくつものお部屋がある。
「悲しみのお部屋」にいる日も大事だけど、また、「楽しみのお部屋」に行っていいんだよ。
優しい人たちが笑ってるパーティーのお部屋に顔を出したら、みんなが喜ぶよ。
 
楽しみのお部屋にまだ行けない時は、「リラックスのお部屋や場所」に行ってみて。
船の甲板で、気持ちいい風を浴びて、遠くの星をのんびり眺めてみたら、くまやひつじにクジラ、かわいい星座たちが夜空でぴょんぴょん飛び跳ねているのが見えてくるよ。

実際に、現実のお部屋でも、寝室からリビングへ移動したり、玄関のドアを開けて、居心地のいいカフェや本屋さん、ジムなどに行ってみるのも、気分が変わることでしょう。

同じお部屋にいても、優しくて明るい本を開いてみたり、ランプやキャンドルをぼーっと眺めたり、ヨガや瞑想、深呼吸したりして、心と体をほぐしてみると、自分の周りの空気がほわっと柔らかくなるのを感じるでしょう。

自分という船は、そうやって、嵐の日も晴れの日も越えながら、ゆっくり、目的地に向かっていく・・・。
途中で寄港して、お休みしたり遠回りする日もあるし、他の船とすれ違ったり交流したりもしながら・・・。



そして、楽しさを感じている時、実は、目には見えなくても、大切な存在は一緒にいるんだよ。
心の中に、肩の上に、あなたの隣に。
悲しみを感じてる時だけ、一緒にいるように思ってたけど・・・実は、楽しい時も、ずーっと一緒に笑っているんだよ。

もちろん、ふだんの時だって。

 
今までの素晴らしい経験、がんばった経験も、消えてないんだよ。けっして無駄じゃない。

心の中に、静かに重なって、これからの考えや行動に深みや厚みを与えたり、いざというときにキラッと輝く・・・それは、とっても貴重な財産。

あれ、なんで気づかなかったんだろう?
思いこんでしまっていただけなのかもね。

お昼には見えないだって、ほんとはずっと、いつも空にいるように。

海の中の洞窟にひっそりと、美しい宝石のつまった宝箱が沈んでいるように。

きっと、時間と反比例して、はっきり、気づけるようになってくるんだよ。
大事なサインも、すぐに見つけられるようになってくる。
 

心の船の旅を、ゆっくり少しずつ、続けていくうちに・・・。

いろんな優しい人たちに、また新しい素敵な物語たちに、出会っていくうちに・・・。