UnsplashのJonas Kakarotoが撮影した写真

「フルーツバスケット」っていうゲームを知っていますか?
 

ルールは、椅子取りゲームに似ています。

人数分より一つ分少ない椅子を円形に並べて、参加者がそこに座ります。一人ひとりに、「りんご」「ぶどう」「バナナ」などフルーツの名前を割り当てていきます。
真ん中に立ったオニがフルーツの名前を叫ぶと、「りんご!りんご」だったら、りんごさん達が一斉に立ち上がって、今いる席ではない新しい席を目指して、オニも含めてみんなで大移動。椅子に座れなかった一人が次のオニになり、「ぶどう!ぶどう」と叫んだら、今度はぶどうさん達が一斉に動きまわることになります。

(椅子取りゲームみたいに、どんどん椅子の数を減らしていく、ということはありません。)

そして、個々のフルーツ名じゃなくて、て叫ぶと、全員が今までの椅子からすぐ立ち上がって、大さわぎ!みんな、新しい席に移らないといけません。

 

私はたまに、このフルーツバスケットゲームは、人生みたいだな、と思うことがあります。

たまたま座った席、なんとか見つけた席、やっと辿り着いた席に腰を下ろしていたりんごさん。隣のぶどうさん、バナナさんに挨拶します。そこでやれやれ、と安心して、ずっと変わらない時間が流れていくのか、と思ったら、急に運命が変わって、今までの慣れ親しんだ場所やメンバーから切り離されてしまうんです。
 

人生の場合は、そんなに急、じゃなくても、気づかない間に、全てのものがじわじわと、それぞれの時を刻んでいて、それぞれ自分の使命を感じ、動いたり、離れていったり、変化することもあります。

  

変化は、たいていの場合は驚き雷です。ショックだったり、疲れたりします。

でも、そういう変化は時とともに当然あるものなんだ、て思っていれば、そんなに動揺せず、冷静に、どうしていけばいいか決められるかもしれません。

ショックで悲しくても・・・その悲しみもいつか、そんなショックを受けた他の方の気持ちに寄り添えるような、じんわりとあたたかい優しさに・・・豊かできらめく知恵に・・・それこそ、「変わって」いくのでしょう。

フルーツバスケットゲームで、新しい席に座ったりんごりんごさん。まだどこか落ち着かないけれど、新しい席からの眺めにリフレッシュしたり、何かおもしろいことを見つけたり、あらためて隣に来た、新しいぶどうぶどうさん、バナナバナナさんから、時には他のりんごりんごさんからも、楽しい刺激をもらえたりしたようです。

 

いつの間にか参加していた、フルーツバスケットゲーム。

くるくる目まぐるしく移り変わる周りの景色に、びっくりしてしまうこともあるけれど・・・・・・大丈夫

カラフルなフルーツ仲間達と、ドタバタ一生懸命動き回っているうちに、無心になったり、わいわい明るい気持ちになってきますニコニコ

だって、これはゲーム。最後に、みんなで大笑いできる、楽しいゲーム。
 
だから、輪の真ん中に立ったら、肩の力を抜いて。少しの勇気と、絶対の安心感を持って、叫んでみよう。
 
「フルーツバスケット!」

UnsplashのMassimo Adamiが撮影した写真