大声で歌いながら物凄い勢いで自転車を立ち漕ぎ、

 

 あれって一体どのような気分なのだろう。

 

 

 

 いってみよう。

 

 

 

 落とし込みのクロダイでズッコケちゃった私、

 

 ぼんやりと過ごしているうちに年を越して現在に至ります。

 

 

 振り返りばかりで申し訳ないのだけれど、

 

 その間行った魚釣りふたつみっつ。

 

 

 秋口、自宅から3分の川でライギョを見つけ、

 

 ペンシルを投げたらあっけなく釣れたというのがありました。

 

カッコいいですね、ライギョ。

でも、その日の2匹きり。 以降姿を見かけません。 残念です。

 

 

 相模川河口左岸ワンドで恒例のハゼ釣りなどもしました。

 

 シモリ玉と柔軟な穂先で抑え込みアタリを取る釣り、

 

 テクニカルで大好きな釣りですが、何度も通う気にはなりません。

 

 

小気味よい引き、型はそこそこの揃い、数は30ほどでした。

しかしこのワンド、橋の耐震工事で入口がほぼなくなりました。 来年どうなるのでしょうね。

 

 

 冬の初め、相模川河口でカマスが寄りだと知り、

 

 人でいっぱいの護岸に並び竿を振ったりもしました。

 

 

 1000番程度のリールにPEライン1号、リーダーがフロロの3号、

 

 その先にナス型オモリの2.5号、そこからフロロの5号を60㎝ほどハリスにして

 

 4番の針が付いた0.9gのジグヘッドを結び、

 

 ピンク色のワーム(シャッドテール2インチ程度)、

 

 竿は7フィート程度のアジング用という道具立てです。

 

 

 相模川河口でカマスを釣って食べてやろうという人は

 

 目安として覚えておくとよいでしょう。

 

 

ワームはピンク色がよいようです。

流心に向かって投げ、オモリ着底と同時にゆっくりと糸を巻きます。(1秒にハンドル1回転前後)

 

 

 足許まできっちり底付近を流すことを基本にこれを繰り返すと、

 

釣れました。 カマスです。

大きなもので35センチほどあります。 おいしそうですね。

 

 

 群れが回ってくると周囲の人たちが釣り上げてゆくので時合が分かります。

 

 時合になったらレッツ・キャスト。

 

手返しよくやればあっという間にクーラーボックスはカマスでいっぱい。

欲に駆られて釣り過ぎると帰宅後地獄を見ることになり要注意。これで半量です。

 

 たまたまよい日に当たったようです。私。

 

 よかった。

 

 

 ただね、

 

 投げてはゆっくり巻きの繰り返し、

 

 アタリがあっても穂持ちに重さが乗るまで我慢してからの巻きアワセ。

 

 単調な釣りです。

 

 閃きはライターの石が出す火花ほど。

 

 人の多さと釣趣のなさから2度行ってそれきり。

 

 

 炙りはおいしいのですがね。

 

 

 

 そして現在、

 

 カタボシイワシ釣りです。

 

 これこそ閃きの釣り。張り切ってゆきましょう。

 

 

相模川右岸、河口部。 カマス祭りがひと段落して人はまばらです。

『祭りが始まった』となれば再び3mおきに人が並びますが。

 

 人が少ないのはよいことです。

 

 

ヤル気満々でサビキ道具を展開します。

『サビキ釣りのどこが閃くのか』と言われるかもしれませんがよいのです。

 

 狙いがカタボシなので閃きの釣り。

 

 

 んが、

 

閃かない。

なんということ、ノーピクです。

 

 

たまに穂先が弱々しく震えて上がってくるのはチビラギ。

 

 

 

タナを下げて様子を見るとシマハゼ。

 

 

 釣りを始めて3時間、こんなのばかりが続きます。

 

 

隣で浮子釣りをしている友人Oも、

それはよいから他の魚を釣って下さい。

 

 何が悪いのかを考えるに原因はひとつ、

 

不真面目に釣りをしているのがいけないという結論。

ショート缶にしておけば釣れたのかもしれない。

 

 

黙り込む友人O。 そりゃそうだ、昨年から楽しい釣りに恵まれていません。

いえ、そっとしておいてください。彼なら大丈夫、きっと大丈夫。

 

 

 んで、

 

 撃沈。です。

 

 サビキ釣りで。 

 

 これはもう、悲しみの向こう側。

 

 

 

 翌週。

 

 

景色は変わっていませんが、日付は変わっています。

よせばよいのに同じ釣り。 釣果は変わるのでしょうか。

 

 

大丈夫、今日はショート缶にしておきました。

行いを改めた私たち、なんだか釣れるような気がしています。

 

 

サビキも新調、常連のお父さんが教えてくれた『釣れ釣れサビキ』です。

釣り場近くの釣具店で買い求めました。 400円、ちょっとした投資です。

 

 

友人Oは『クロダイ病』が発症、この日は新調した竿でクロダイ狙いです。

折り畳みの椅子まで新調、その竿と椅子とコマセ、無駄にならないとよいですね。

 

 

 

 しばし、

 

 流れが弛んだかなという頃合い、

 

 

やっとこさで釣れました。

イナッコが。  でもまぁ、よいでしょう。 魚が釣れるのはよいことです。

 

 でもね、

 

 お願いだから・・

 

 お願いです。できれば、

 

 できればカタボシイワシを。

 

 

 ・・と、友人Oが私を呼びます。

 

『タモ用意して! 来た来た!』ですって。

 

 見れば竿が曲がっています。

 

 これは何か魚が引っ掛かっているということです。たぶん。

 

 

大き目のチンコロでした。 

タモ付けするほどの大きさではありませんがコロコロとして美しい魚でした。

 

 よかったですね、友人O。

 

 これで君は死にかけた49㎝の呪いから解き放たれました。

 

 

 さて、私の番です。

 

 いよいよ釣れ始めましたよ。

 

コハダが。

コハダ~ナカズミサイズが入れ喰いです。 

 

 もうね、何でもよくなっちゃっています。私。

 

 『カタボシイワシ? 誰ですか?ソレ』

 

 落とし込み釣りのエサを

 

 カニからアオイソメに変えた前科に罪を重ねていますが気にしません。

 

 

 『釣れる』は正義です。

 

 

ほら、コハダがいっぱい。

こういったところに自身の浅ましさを感じますがとうに諦めています。

 

 そのままの自分が好き。

 

 ・・ウソをつきました。

 

 なんとかならんのか、私。

 

 

 

 そうは言っても楽しい釣りです。

 

アジゴも混じります。

食べごろサイズ。

 

 

そして本命も。

ごめんね、釣るのに夢中で帰宅後の写真ですよ。

 

 

 この日はふたりとも、

 

 まぁまぁよい釣りをしたと自分に言い聞かせることに成功しました。

 

 帰宅。

 

 

 んで、ここからが地獄です。

 

先に酢漬けと刺身で食べる分だけ捌きました。

ここまでくるのに何時間かかっているのでしょうね。

 

 

冷蔵庫にはまだ唐揚げ及び南蛮漬け用の魚が・・

捌いたことのある人であれば分かるでしょう、ウロコ地獄。

 

 方々に飛び散り排水口をふさぐウロコに悶絶。

 

 

 それでも私はやりました。

 

カタボシイワシの刺身。

ナイロン0.4号ほどの無数の長い小骨と闘うことを厭わなければ試す価値アリですぜ。

 

 小さくても脂ノリノリ、わさび醤油が合いますよ。

 

握りのようなサムシングにもしました。

もうね、これでいい。 回転すしゆかなくていい。(誰かが骨を抜いてくれれば)

 

 

 『すし酢』と水を1対1で混ぜたものにくぐらせ1時間ほど置いたコハダを・・

 

食べますよ。 奥側は皮ナシ。(あった方がよかった)

見栄えはしませんが骨もまったく気にならずコハダ特有のよい香りがします。 うまい。

 

 

炙ったりもしました。 大根おろしとポン酢で食べると、

大根おろしとポン酢と炙ったコハダの味がします。

 

 

南蛮漬けは3、4日後からのお楽しみです。

 

 

 

 おかげさまで、もうお腹いっぱいです。

 

 ウチのカミさんと子どもが。

 

 

 カタボシイワシ、今回も私の分は2切れ。

 

 仕方ありません、

 

 コハダを80ほど釣ってカタボシが5ですから。

 

 仕方ありません、私はちょっとでよいのです。

 

 私はカミさんと子どもを愛しています。

 

 

 

 たぶん。

 

 

 

 閃きのある釣り、

 

 幻なのかしらん。

 

 

 

 皆さん、よい釣りを。

 

 

 ではまた。