母優もバツも金もない一口馬主界最下層のキャロヤージがエア出資になったとしても、追いかけていきたい気になる馬を、今年も懲りずに書いておきます。ぜひ反面教師としていただきたいです(笑)。
第3弾は字面から気になっていた(外)で、1回目の中間発表でいきなり名前の挙がってきた「ユーセニアの22」を取り上げます。
2/7生まれ。体高158.0、胸囲181.0、管囲21.5、馬体重495です。
父:Blue Point
ゴドルフィン所有で2016年デビュー。初G1制覇は4歳時の13戦目、キングズスタンドS(芝5f)、5歳時にはさらに波に乗り、アルクオーツスプリント(芝6f)、キングズスタンドS(芝5f)、ダイアモンドジュビリーステークス(芝6f)とG13連勝後、絶頂時の6月に、陣営の意向で引退となっている。G14勝とも芝の直線競馬だった。先行して逃げ馬を差し切る王道の競馬を見せた。
産駒は2023年デビュー。英国で芝5fのリステッド勝ち馬をすでに出している。自身のように4歳になってから開花、という感じでもなさそうだ。
母:Euthenia
英国産。現役時代は16戦1勝(芝6f)。アイルランドにいる3歳産駒が1勝(AW6f)している。また、カタログによると、イタリアにいる5歳馬が2勝しているらしいが、詳細は分からなかった。
父Winker Watsonは2歳時に短距離G2を2勝したのみで、3歳以降は勝てていない。血統的な強調材料は正直よく分からないが、いかにも短距離という印象だ。
当馬は母10歳時の仔となる。
配合:
当馬は"Goffs Ireland November Foal Sale 2022"にて、約20万$で落札された。
父は2023年産駒デビュー、母は産駒実績に乏しい中、ノーザンファームのお眼鏡にかなったということか。
血統表の奥にワージブがいるので、その父はTry My Bestである。また、Machavellianも奥にいる。
これが繁殖牝馬であれば、全きょうだいクロスだのニアリークロスだのと語れるのだが、牡馬なので種牡馬入りするほどの活躍が見込めるかがポイントになる。
日本に来た父父Shamardal産駒の稼ぎ頭は2015産のライトオンキュー(京阪杯)。ちなみに "right on cue"で「タイミングよく」「思い通りに」という意味だ。当馬が種牡馬入りするほど”思い通り”の活躍を見込めるだろうか。
厩舎:美浦 木村哲也 厩舎
佐藤征厩舎で厩務員、高橋裕厩舎で調教助手、その後、勢司厩舎、中川厩舎を経て調教師に。「ノーザン東のファーストドライバー」と言える立場で、毎年、多くの期待馬が入厩している。近年は世界ランク1位イクイノックス、皐月賞馬ジオグリフ、悲運の青葉賞馬スキルヴィングなど。例の暴行事件もあったが、もうみんな忘れたのでは^^;
スキルヴィング募集時以来の注目になるが、ここ3年で積み上げた重賞勝利数がすごい。得意ジャンルに偏りがなく、常にリーディング20位以内をキープしている上位厩舎であることは間違いない。
入厩先が木村厩舎というだけで、「ノーザンファームのこの馬に対する評価は高いのでは」とまで思えてくる。それだけの厩舎になったということ。
募集価格:5000万円(12.5万円×400口)
この血統背景にしては挑戦的な価格。海外セール購入馬だし、円安だしで仕方がないのかもしれない。それともこれがノーザンファームの自信なのか。
個人的には、牝馬で3400万円(8.5万×400口)ならありがたかったのだが。この血統背景で日本の軽い芝に通用するのかは疑問という人も多いだろう。逆に1回目の中間発表に名前が出たことで、×なし最優先枠内抽選に収まるのではないかと考える。
馬券でいうと、発売直後に人気馬の単勝数百万円をガツンと買って、周りの馬のオッズ美味しくね?と思わせる戦法ね(笑)。本当に欲しい人は、中間発表の前に行く方が作戦的に正しいと思う。
ちなみに私の当馬動画短評には「のっしのっし」と書いてある(笑)。この馬がどのような運命を辿るのか、追跡し甲斐のある1頭となった。
(キャロットクラブに許可を得て転載しています)