こんにちは。
「墓の魚」の作曲家です。

久しぶりに(笑)「墓の魚」の作品の詩の解説、第五弾

をやらせていただきます。

 

「魔女の讃美歌」の第9番である

「コメンダティオ・アニマエ ~信仰~」です。
 

 

◆◆

長いので、まずはわかりやすい盛り場を聴いてみて下さい↓↓

 

 

 

「魔女の賛美歌(カンポサントの変奏曲集)
または異なる作曲技法による
墓地と信仰をテーマにした13の歌曲集」より

第9番 地獄の中では一番住みよい部屋 
〜コメンダティオ・アニマエ(信仰)〜

 

作詞作曲:黒実 音子

 

◆◆

 

 

 

****キリスト教徒****

主よ、我が心を捧げます

主よ、我が迷いを捧げます

主よ、我が御霊を捧げます

 

この迷える霊は、

もともと貴方のものなのですから

 

****天使達****

ああ、願わくば、誰の戸口からも

愛と救いの、父なる主の、

希望の鐘の、栄光の音が、

響き渡る世であらん事を

 

◆◆◆


こちらは全編↓↓
 

 


解説

歌は作品のごく一部なので、歌詞も短いです。

まずタイトルのコメンダティオ・アニマエとは、
commendatio animaeと書き、
中世の騎士が、[死後、自分の魂を神に委ねる]
キリスト教徒の行いを指す言葉です。
 

元々、commendatioは、
自分の身を、領主(などの主人)の支配に委ねる行為、契約を指した言葉で、

commendatio animaeとは、
それの神と魂(animae)バージョンなわけです。

全体的に厳格なピアノが支配するこの作品は、

前半は、人間の魂が、この世に生まれてから、試練を受けながら、

神の王国へ辿り着くまでの苦難の旅を表しています。

 

なので、後半は、

神の王国に辿り着いた魂の喜びと、浄化
美しい変則的なフーガで表現されているのですが、
これがなかなか演奏の難しい部分でもあります(汗)

さて、魂が浄化された後は、
最後の最後に天使達が現れ、合唱します。

その内容は、この歌の主人公の事ではなく、

その者が生きていた世界の事、

人が苦しみ、迷い、罪を犯すこの世界の事を
天使達は憂いて歌います。

出来る事ならば、誰の人生にも
神の愛と、希望が届く世界でありますように。


それは、人間の欲望が渦巻くこの世界では、

叶わぬ願いでもありますが、
悲喜劇のこの世界で、
それでも良き霊達は、
それを願って歌っているという事です。



いかがでしたでしょうか?
ジャンルとしては宗教音楽になるのだと思っております。

この作品は、毎回、「墓の魚」コンサートで
演奏される定番曲でもあります。
ぜひ、コンサートで聴いてみて下さいね。

 

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