スペイン古典演劇の様な音楽をオリジナルで作り、

死と、墓と、信仰のユーモアを歌うオーケストラが存在します。

人呼んでスペイン風楽団・・・。

それが「墓の魚(PEZ DE TUMBA)」です。
 



この楽団の多くの作品には
[魔女]と呼ばれる人達が登場します。
この楽団の[魔女]とは、
正統派からの追放者の寓意(アレゴリー)です。

 


 

 

 


社会主義者、詩人、悪党、墓堀り人達・・・そんなキャラクター達が

「墓の魚」の作品(chanson funerailles)には登場します。

そして彼らは歌うのです。反逆の歌を。

 

反逆の歌というと、日本では馴染みがないかもしれませんが、

例えばフラメンコや、ある黒人達の歌が、

差別や貧困への魂の叫びである様に、

怒り、悲しみ、嘆き・・・そういった
魂の血(noche cscura del alma)を表現する事が
「墓の魚」の音楽の本質です。

 

そうして作曲した「墓場の歌」を、

本物のオーケストラや、古楽器、民俗楽器で奏でる事に

「墓の魚」は徹底的にこだわっています。

 

 

独特と思うかもしれませんが、

あるいは、これはクラシックなのか?ラテン音楽なのか?

と思うかもしれませんが、

そもそもトンボーや、メメントモリグレーブヤード・ポエッツ(墓地の詩)など、

墓場をテーマにしたクラシック芸術の歴史はかなり古いものです。

 

 

日本のクラシック音楽、ラテン音楽の現状は、主に、

古い時代の作曲家の作品をいかに素晴らしく再現するか?

という事に力が注がれています。

 

当然、作曲家の名前をいかに知っているか?

昔の作曲家達の秘話をいかに知っているか?

彼らの作品の作られ方を研究(アナリーゼ)しているか?

が多くの愛好家達が注目し、追求する面になります。

 

しかし、過去を分析し、模倣し、再現するだけでなく、

その精神を根底に、クラシック音楽や、ラテン音楽としての[新作]を作っていく・・・

という試みも面白いのではないでしょうか?

 

 

[美]ではなく、[虚栄]や[陰]を追求し、

最も[クラシック音楽]と言う枠組みから遠いと言われる

「墓の魚」の音楽ですが、

何をもって「クラシック音楽」と定義するか?を

考えた時に、「墓の魚」もまた、

別の一面から、古典を追求している楽団なのです。
 


 

フランス、スペイン文学の追求者である

作曲家・黒実音子の作り出す

皮肉と風刺たっぷりの[葬儀の歌]とそのラテンの物語を

ぜひ、応援していただけますと嬉しいです。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

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