今回の修理事例はBMW 2シリーズ(F45/F46)になります。
症状としてはパーキング位置にシフトされているにも関わらず、「車両動き出し注意」の警告が出て、ディスプレイ画面には下記のようなメッセージが表示されるというものです。
実際には車両は走行出来る状態で、表示上の異常以外には特にこれといった症状は無い状況です。
メーターパネル上には下記のように表示され、シフト位置がパーキングにあるのもお分かり頂けます。
Dレンジでドアが開いているとこのようなメッセージは表示されますが、実際にはドアは閉まっており、Pレンジにシフトされています。
診断機で該当ユニット(EGS)の故障コード(ディフェクトメモリー)を読み出しするとこのようなエラーが残っています。
シフトメカニズム内部にパーキング位置を検出する機械的なコンタクトスイッチが内蔵されていますが、この部分が正常に動作していない場合、このようなエラーコードが残ります。
現物確認を行ってから修理を行いますが、シフトメカニズムを分解するべく、センターコンソール等を取り外します。
本来、該当部品はトランスミッションまで伸びているワイヤーまでセットとなった非分解部品であり、ディーラーではセット部品での交換対応となります。
なんとなくの故障原因は把握しておりますので、非分解品であるシフトメカニズムからワイヤー部分を切り離し、レバーAssyを摘出します。
取り外したシフトメカニズムのレバー部分はこんな感じの部品です。
この部品自体も本来は非分解ですが、この内部に異常が発生していることが多く、更に分解をします。
この部品の内部にパーキング位置を検出するスイッチが備わっており、スイッチの動きが正常ではない為に、先のようなエラーメッセージが表示されます。
要となる部品がこの小さな部品です。
不具合箇所の修理処置を施し、レバーAssyを元通りに組み立てします。
元通りに組み立て出来たら、ワイヤーとレバーAssyを連結し、車両へと戻していきます。
ここまで来たら後は元通りに諸々の部品を取付していき、エンジン始動。
チェックコントロールメッセージは「異常なし」の表記。
診断機によるディフェクトメモリー消去も行い、不具合が直っているかの再確認後、修理終了です。
全ての車両がこのような修理方法で完治するとは限りませんが、同様の不具合でお悩みの方がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
同じプラットフォームのMINI(F5x系 一部年式のみ)のAT車であればご対応可能です。
補償が切れてしまって有償修理となってしまうお客様のお力になれるかと思います。
BMW車に関しては専用テスターも持ち合わせており、修理経験もございます。
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