病院に通い始めてから2ヶ月が過ぎ、季節は冬に変わっていた。



モモがいなかった。
明くる日もその次の日も。


君には帰る場所があったんだね。



ちゃんとお帰り。



君の居場所はここではないよ。



君は自由なんだから。



暇なときはいつでも遊びにおいで。



僕はたぶんこの先もここで君を待っているからさ。






僕は毎日チャコに花を届けた。



お金もなかったから一輪の花を届けた。



モモは僕をいつも出迎えてくれた。



あくびをしながら。



眠りながら。



僕はモモと毎日話をしていた。



チャコとの思い出話やこれからの事を。



モモは僕を癒し、救ってくれた。



僕の唯一の話し相手だった。



僕は毎日、毎日病院へ通う生活が始まった。



仕事も始めた。



レイコにはただひたすら謝り続け、離れる事ができた。



人間の暮らしを忘れかけていた僕は新しい人生を歩む。



チャコとともに。