9月28日(土) 『無我無心』 


昔々のお話です。ある裕福な男が魔法使いに願い事をしました。
「私は幸せを感じたことがない。この世で一番幸せを感じている人の魂と、私の魂を入れ替えてほしい」。魔法使いは、短い時間ならできると答え、男の魂は別の人の体に入ったのです。
あたりを見渡してみると、そこは驚くほど美しい世界でした。
空は高く澄んで輝き、地面には瑞々しい色彩の草花が一面に広がっています。足元に小石があったので拾ってみると、まるで宝石のように光っています。
頰にあたる風も、とても良い香りがしました。出会う人々はみんな笑顔で、男は生きている喜びでいっぱいになりました。
約束の時間がきて、男は元の体に戻りました。
「ありがとうございます。あれは一体、どこに住む人でしょう。目に入る全てが美しく幸福でした。私が住むこの村とは大違いです」
すると魔法使いは近くにいた幼い子どもを指し、「今のは、あの子が見ている世界だよ」と言いました。「幼いときはお前だって無我無心に生きて幸福を感じていただろう」。男はすでに、幸せな世界に生きていたのです。

【今日の言葉】子どもの心を忘れずに

《一言コメント》
とても考えさせれるお話ですね。
私たちは皆、子どもの時は清らかな心で世界を見て、幸せを感じて生きていたんだなと思いました。

皆さんの感想も聞かせてください。
※この記事は、コミニケ出版「月刊朝礼」より。ご希望の方は下記のHPで
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