7月28日(日)『夏史の色 』
平安時代の女流作家、清少納言の『枕草子』は、四季折々の美しさをつづっています。夏については、次のような記述があります。
「指貫はむらさきの濃き 萌黄 夏は二藍 いと暑きころ 夏虫の色したるもすずしげなり」
「指貫の袴の色は、濃い紫色や爽やかな萌黄色が良い。夏であれば二藍の色も良いだろう。さらに暑い時期であれば、夏虫色の袴は見るからに涼しげで素敵なものだ」
今のように空調設備がない時代、人々は着るもので涼しさを演出していたのがわかります。
夏虫色とは、現代でいえば薄緑色を指し、一説には羽化したばかりのセミの羽の色のことだといわれています。
さなぎから羽化したばかりのセミを、観察したことのある人は多いでしょう。不思議な羽の色は、夏にしか見ることのできない美しさといえます。
猛暑が続く時期ですが、身に付ける服の色や、使う言葉によって、涼しさや風情を感じることができるものです。
【今日の言葉】センスと感受性で暑い夏を風流に
《一言コメント》
着る着物の色で、涼しさを演出する
とても日本人らしい、情緒豊かな感性だなと思いました
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※この記事は、コミニケ出版「月刊朝礼」より。ご希望の方は下記のHPで
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